2016年7月

木々が芽吹き、新緑が美しくさわやかな季節になりました。すみきった青空に初夏の気配を感じます。いよいよ本格的な夏到来、暑い夏本番を迎えようとしております。
今回は夏の小唄、数多くある夏の小唄の中でも、時代を問わず、多くの人に愛され唄われております「こうもり」「川風」の二曲をご紹介したいと思います。

こうもり
〽蝙蝠が出て北浜の夕涼み
川風さっと福牡丹 荒い 仕掛の色男
去なさぬ去なさぬ いつ までも
浪速の水に写す姿絵

この唄は、江戸時代に作られた上方小唄で、歌舞伎役者七代目市川団十郎のことを、唄っております。七代目は、「歌舞伎十八番」を制定し団十郎の名を世に高めました。
荒事、立役、敵役、女形など、至らぬ役はなく、天保改革の時、おとがめにあい、江戸払いとなって、数年間大阪で、生活をしております。
この「こうもり」という小唄は、七代目市川団十郎が、名をはばかり市川白猿と称して、大阪中の芝居に初出演し、大阪で、熱狂的に迎えられた時の唄でございます。
北浜は大阪の地名。荒い仕掛は、市川家の荒事にかけております。市川家はこの荒事を得意としており、初代市川団十郎(屋号 成田屋)は、荒事の創始者で、江戸歌舞伎で勇士や、鬼神などを主役とする強く勇ましい、豪快な演技のことをいいます。
この唄に出てまいります「こうもり」「福牡丹」はいずれも市川家の紋のことを言っております。大阪市民が七代目も来阪を喜び、「去なさぬ、去なさぬ、いつまでも」と江戸に帰っては困る、帰らせないと誉めたたえた小唄になっております。

川 風
〽川風に つい誘われて涼 み船
文句もいつか口舌して
粋な簾の風の音に
もれて聞こゆる 忍び駒
粋な世界に照る月の
中を流るる隅田川

木々が芽吹き、新緑が美しくさわやかな季節になりました。すみきった青空に初夏の気配を感じます。いよいよ本格的な夏到来、暑い夏本番を迎えようとしております。
今回は夏の小唄、数多くある夏の小唄の中でも、時代を問わず、多くの人に愛され唄われております「こうもり」「川風」の二曲をご紹介したいと思います。

こうもり
〽蝙蝠が出て北浜の夕涼み
川風さっと福牡丹 荒い 仕掛の色男
去なさぬ去なさぬ いつ までも
浪速の水に写す姿絵

この唄は、江戸時代に作られた上方小唄で、歌舞伎役者七代目市川団十郎のことを、唄っております。七代目は、「歌舞伎十八番」を制定し団十郎の名を世に高めました。
荒事、立役、敵役、女形など、至らぬ役はなく、天保改革の時、おとがめにあい、江戸払いとなって、数年間大阪で、生活をしております。
この「こうもり」という小唄は、七代目市川団十郎が、名をはばかり市川白猿と称して、大阪中の芝居に初出演し、大阪で、熱狂的に迎えられた時の唄でございます。
北浜は大阪の地名。荒い仕掛は、市川家の荒事にかけております。市川家はこの荒事を得意としており、初代市川団十郎(屋号 成田屋)は、荒事の創始者で、江戸歌舞伎で勇士や、鬼神などを主役とする強く勇ましい、豪快な演技のことをいいます。
この唄に出てまいります「こうもり」「福牡丹」はいずれも市川家の紋のことを言っております。大阪市民が七代目も来阪を喜び、「去なさぬ、去なさぬ、いつまでも」と江戸に帰っては困る、帰らせないと誉めたたえた小唄になっております。

川 風
〽川風に つい誘われて涼 み船
文句もいつか口舌して
粋な簾の風の音に
もれて聞こゆる 忍び駒
粋な世界に照る月の
中を流るる隅田川

この唄は明治中期に作られました作者不詳の江戸小唄で、小唄振りにもよく使われております。
江戸時代末期から明治にかけて、隅田川にちなんだ唄は、広い範囲にわたって唄われており、隅田川を中心とした多くの名所地や、川の沿岸には、景色のよい所も多かった事によるものと思われます。
隅田川に船を浮かべた川遊びも面白く仕組まれていて、屋形船などは、その最も趣きのあるものでございます。
川風の小唄も、こうした隅田川を背景として、涼み船の中で爪弾きの音を簾ごしに聞きつつ、船を流してゆく粋な情景を唄ったものでございます。
忍び駒とは、駒を長く低くしたものを、木部にかけわたし、音が響かないように工夫された駒のことをいいます。
隅田川と屋根船に簾、月に忍び駒という小道具を並べた趣向で、粋な世界を唄い、情緒豊かな小唄となっ
ております。
夏はまだほんの始まったばかりでございます。日々暑さ厳しくなる折、くれぐれもお体にはお気をつけ下さいますように。
(小唄 土筆派家元)

この唄は明治中期に作られました作者不詳の江戸小唄で、小唄振りにもよく使われております。
江戸時代末期から明治にかけて、隅田川にちなんだ唄は、広い範囲にわたって唄われており、隅田川を中心とした多くの名所地や、川の沿岸には、景色のよい所も多かった事によるものと思われます。
隅田川に船を浮かべた川遊びも面白く仕組まれていて、屋形船などは、その最も趣きのあるものでございます。
川風の小唄も、こうした隅田川を背景として、涼み船の中で爪弾きの音を簾ごしに聞きつつ、船を流してゆく粋な情景を唄ったものでございます。
忍び駒とは、駒を長く低くしたものを、木部にかけわたし、音が響かないように工夫された駒のことをいいます。
隅田川と屋根船に簾、月に忍び駒という小道具を並べた趣向で、粋な世界を唄い、情緒豊かな小唄となっ
ております。
夏はまだほんの始まったばかりでございます。日々暑さ厳しくなる折、くれぐれもお体にはお気をつけ下さいますように。
(小唄 土筆派家元)

16・17日、松阪市の中心商店街周辺で「松阪祇園まつり」が催される。主催=(一社)松阪市観光協会。
内容は次の通り(何れも小雨決行)。
▼16日=三社みこし渡御(八雲神社・松阪神社・御厨神社)、小若みこし渡御、和太鼓饗宴(響座いなせ組・松阪太鼓など)
▼16日・17日=町内子供みこし渡御(各自治会から約50基のみこしが各地域を練り歩く)
▼17日=八雲神社みこし渡御、市指定無形民俗文化財の松阪しょんがい音頭と踊り、松阪しょんがいソーラン、松阪鈴おどり、中央ステージイベント
問い合わせは松阪市観光情報センター☎0598・23・7771または松阪市観光交流課☎0598・53・4406へ。

山本さん(左)と江藤さん

山本さん(左)と江藤さん

6月30日、津市東丸之内のカフェ「ツァラトゥストラハカク語リキ」で「呉服の江藤」=同市丸之内=との〝和〟をテーマとしたコラボイベントが開かれた。
シックな佇まいの店内には、藍染めの着物や鮮やかな柄の反物が展示され、普段とは違った趣に。浴衣などの和装で訪れる来店者も多く、茶せんでたてる武士道コーヒーや和スイーツを味わいながら日本の風情に感じ入っていた。
同カフェマスターの山本智仁さんは「手間はかかるが味わい深いハンドドリップコーヒーと着物は似ている」と利便性だけでは語れない魅力について言及。江藤正剛さんは「若い人たちに着物に親しんでもらおうと初開催した。今後も様々な企画を打ち出していきたい」と語った。

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