11月5日、津市高野尾町の㈱赤塚植物園の「レッドヒルヒーサーの森」で、『第16回地域が応援するキャリアアップセミナー』が開かれる。三重県内を中心とした小中高大の児童・生徒・学生が広大な敷地を誇る里山で植生の観察・COの測定などの環境学習と共に、学校間交流にも取り組む。今年から鈴鹿中学校・高等学校が主催に加わり、全国的にも先進的な小中高大という形でのキャリア教育の場をつくっていく。

 

中島教諭と共に当日の下見をする鈴鹿中学校の生徒たち

中島教諭と共に当日の下見をする鈴鹿中学校の生徒たち

同セミナーは地域の未来を担う中高生に、進学などで都会に出たとしても、将来的には三重県で活躍してほしいという願いを込めて同セミナー運営委員会が産学連携のスタイルで実施してきた。共催は三重大学、名古屋産業大学、㈱赤塚植物園、㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重。
会場となる赤塚植物園の「レッドヒルヒーサーの森」は元々、同社の栽培試験場だったが、隣接する「朝津味」のオープンに伴い整備され、9月末より一般公開している。広大な敷地に自然の植生を残した里山であるため、同社が環境学習に役立ててほしいと場所を提供している。
今年は、県内の公立と私立の中学と高校に加え、地元の豊が丘小学校が参加。チームリーダーとして三重大の環境ISO学生委員会に所属する学生と名古屋産業大学の大学院生が参加。
昨年までは三重県教育委員会が運営に携わっていたが、それに代わる形で、今年から鈴鹿中学校・高等学校(6年制)が同セミナー運営委員会と共に主催になっているのが大きな特徴。私立校が公立校を含む他校を交えたセミナーを主催するケースは珍しく、小学生から大学生までが同じ場で学ぶというのも、キャリア教育として非常に先進的といえる。
昨年は一参加校だった鈴鹿中学校・高等学校だが、今年主催するまでになったきっかけは同校の中島啓介教諭(35)が、生徒が環境学習の成果を高校生や大学生に交じって発表することで成長する姿に感動したこと。加えて、同校は進学校だけに都会の大学に進学する学生も多いが、いずれは三重県に残る人材を育てたいとセミナー本来の趣旨と同じ思いを持つに至った。そこで学校側に掛け合ったところ、快諾が得られた。
今年のセミナーでも、各方面のエキスパートと共に植生の観察やCO濃度の測定、昆虫や土壌生物の観察、里山ビジネスの考察と多彩なフィールドワークを行い、その後、グループ毎に討議や学習内容を発表しながら交流にも繋げる。
昨年から続けて参加する鈴鹿中学校の2年生たちは小学生から大学生まで、参加者に10歳以上の年齢差がある中、どのようにコミュニケーションを取れば良いのかなど、運営を円滑にするため、22日に現地を訪問。リーダーの藤原龍一くん(14)は「参加者たちに豊かな自然を見てもらいたい」と意気込みを語った。
今回のセミナーは里山を生かした先進例として岡山商工会議所の環境関連部会も視察に訪れる予定。また来年には台湾の学生も参加する予定があるなど、環境学習を核にしたキャリア教育や国際交流の場としても大きな注目を集めている。

見事に榊原温泉ペア招待を勝ち取った中山さん

見事に榊原温泉ペア招待を勝ち取った中山さん

真剣な表情で検定試験に挑む人たち

真剣な表情で検定試験に挑む人たち

津市の歴史・民俗から産業・食まで幅広い分野の知識を問う『第5回津ふるさと学検定』が10月16日、津商工会議所を会場に行われた。主催=一般社団法人津市観光協会、津観光ガイドネット。共催=津商工会議所・津市商工会・津北商工会。後援=津市。
問題はガイドネットが作成した改訂版テキストブック(500円)掲載の4択式1280問から○×式にアレンジした120問。80点以上が合格。99点までが初級、100点~109点が中級、110点~120点が上級の認定をもらえるという形式。
検定は5回目である今回を一区切りとし、一旦終了となる。今回の受検申込者は72名で当日欠席11名、受検者61名。最年少11歳から最高齢80歳。市外からは6名。県外からは石川県白山市・長野県上田市・愛知県安城市から3名の受検者があった。
最高点は120問中119点。上級合格は7名。中級6名、初級17名。合格率は49・2%だった。ちなみにこれまでの総受検者数は415名。合格者数は254名(上級25名・中級59名・初級170名)。
ガイドネットの西田久光会長は「今回で終了させて頂くが試験方法などを変えて新しいふるさと学検定をやりたいと思う。その暁には是非チャレンジして頂けたら」と節目の挨拶をした。
試験後、成績に関係なく全員参加できるお楽しみ抽選会では市内の事業者が協賛した特産品を賞品として用意。1点ずつ詳しく紹介され、今回は一人2品以上の賞品がもれなくプレゼントされた。
注目の榊原温泉ペア1泊ご招待は、受検者全員でジャンケンをして決定。毎回白熱の勝負が繰り広げられるが、今回はなんと2回で決着という驚きの結果に終わった。
その幸運を手にしたのは、父母と3人で受験をした最年少の中山琴音さん(11)。琴音さんは、「試験は難しかったが温泉が当たって本当に嬉しい」と笑顔で喜びを語った。

「第9回高虎サミットin津~高虎と遠州 父子相伝~匠の技・茶の心~」が11月5日(土)・6日(日)、津センターパレスと三重県総合博物館等で開かれる。 藤堂高虎公は、滋賀県甲良町に生まれ、和歌山県粉河町(現・和歌山県紀の川市粉河)で大名となり、津藩の初代藩主となった。津市は公ゆかりの地として、甲良町との間で、それぞれの祭りへ民間団体が相互に参加し、交流の気運を高めている。
また、平成10年度から隔年で、全国各地の高虎公にゆかりのある地域・団体が一堂に会し、交流を深め情報交換を行うことで、まちづくり、地域おこしを促進することを目的に、高虎サミットを開催している。
津での開催は、平成10年の第1回と、公の入府四百年で開催した平成20年以来、3回目。名張市や伊賀市、甲良町、大洲市など7市町が参加する。今回は、「城づくり」の名手であったと同時に「人づくり」に長けていた公から強い影響を受けたとされる公の養女の婿で、大名・茶人・作庭家の小堀遠州を取り上げ、新たな高虎像に迫る。
◆5日(津市センターパレスホール・入場無料)=▼13時半~・高虎サミット開会セレモニー▼15時~・基調講演「藤堂高虎と小堀遠州の人脈と寛永文化」講師…文学博士で茶道文化研究者の深谷信子氏▼16時10分~・パネルディスカッション「藤堂高虎の人づくり」…パネリストは、深谷信子氏、直木賞作家で「下天を謀る」の著者・安部龍太郎氏、コーディネーターは、三重大学教育学部長で、日本近世国家成立史の研究者であり、高虎公関連の著書多数の藤田達生氏(同サミット実行委員長)。
◆6日=高虎公ゆかりの地・津のまち「ええとこ」めぐり(申込み締切済み)…高虎公ゆかりの史跡を巡った後、県総合博物館で公ゆかりの史料(古文書)を観覧するバスツアー。
◆5日の関連イベント=▼10時~16時・ゆかりの都市PRブース(フェニックス通りの高虎楽座会場内)▼10時~16時半・お茶席(協力・津茶道協会。津市センターパレスホールホワイエ※要呈茶整理券)▼手作り甲冑展示(協力・三重ドリームクラブ。津市センパレホール)▼高虎公ゆかりの古文書を限定展示(同博物館で11月1日~12月18日まで。無料)。問い合わせは事務局☎津229・3102、津市市民交流課へ。

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