御開帳された十一面観音菩薩

御開帳された十一面観音菩薩

安濃町内多の長源寺で10月29日と30日、17年に一度の秘仏・十一面観音のご開帳が行われた。
ご開帳の間は、観音菩薩のを拝むことができ、本尊菩薩の手につながれた紅白の布が、境内の中心に立てられた塔婆につながれ、「おてつなぎ」として、その布に触れると本尊菩薩の御加護を授かると言われていおり、今回も多くの参拝者が本堂で手を合わせた後に触っていた。
長源寺は仁寿元年(851年)に慈覚大師が開創し、秘仏の十一面観音菩薩は御身三尺三寸、伝教大師最澄の作で、霊験あらたかと伝えられ、特に安産祈願で訪れる人が多く、子安の観音と言われる。古くから西国33所観音が祀られている。
また、同寺には境内で伊勢と日向の人の魂が入れ替わるという民話や、阿漕平治の非命を悲しみ、追善の法要を営んで平治の屋敷の一株の桜を移して祈念したという「嫗桜」がある。檀家はなく、地域住民が信仰している。
29日には、戦没者追悼法要、大護摩供養、開帳法要、30日には、西国観音霊場法要が営まれた。