この間から、私の虫眼鏡が見当たらない。いつも机の上に置いてあって、ちょっとしたものを見るときに使っていた。まるで、ハンチングをかぶった探偵にように、童話の中のおばあさんのように虫眼鏡をかざすと、ぼやけていた文字がくっきりと見えた。
それにしても、近くのものが見えなくなるのは困ったこと。目の調節機能の衰えは、加齢によるものであって病気ではない。ということは、治らない。ただもう、見えない状態を受け入れて生活することになる。
そんな目の衰えを感じてから、虫眼鏡を使い、老眼鏡を買い、遠近両用眼鏡を買った。それから、老眼用コンタクトレンズも使ってみた。
目の機能を補完する道具には、それぞれ一長一短があった。誰にも気づかれなかったのはコンタクト。若いころの目を取り戻した気持ちになった。でも、装着が面倒だし、洗浄などの手入れも必要だ。老眼鏡が一番普通だがうっとうしい。鼻の上に乗っかって重いし、視野も制限される。眼鏡の人になるのもうれしくない。
それで、少しのことなら虫眼鏡。その大事な虫眼鏡がどこにも見当たらない。年を取ると、ものが見えないだけでなく、ものがなくなることも多いのである。確かに置いたはずのものが消える。見えにくくなったからだろうか。それとも忘れっぽくなったからだろうか。       (舞)

▼一身田寺内町まつり=13、一身田寺内町周辺
▼三重旺玄小品展=16~20、三重画廊

御開帳された十一面観音菩薩

御開帳された十一面観音菩薩

安濃町内多の長源寺で10月29日と30日、17年に一度の秘仏・十一面観音のご開帳が行われた。
ご開帳の間は、観音菩薩のを拝むことができ、本尊菩薩の手につながれた紅白の布が、境内の中心に立てられた塔婆につながれ、「おてつなぎ」として、その布に触れると本尊菩薩の御加護を授かると言われていおり、今回も多くの参拝者が本堂で手を合わせた後に触っていた。
長源寺は仁寿元年(851年)に慈覚大師が開創し、秘仏の十一面観音菩薩は御身三尺三寸、伝教大師最澄の作で、霊験あらたかと伝えられ、特に安産祈願で訪れる人が多く、子安の観音と言われる。古くから西国33所観音が祀られている。
また、同寺には境内で伊勢と日向の人の魂が入れ替わるという民話や、阿漕平治の非命を悲しみ、追善の法要を営んで平治の屋敷の一株の桜を移して祈念したという「嫗桜」がある。檀家はなく、地域住民が信仰している。
29日には、戦没者追悼法要、大護摩供養、開帳法要、30日には、西国観音霊場法要が営まれた。

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