清酒(左)と梅酒を手にする増田社長

清酒(左)と梅酒を手にする増田社長

寒紅梅酒造㈱=津市栗真中山町、増田慶次代表取締役社長(73)=は、「JR名松線」が今年3月、約6年半ぶりに全線復旧したことを祝い、復旧当日の1番列車ヘッドマークをラベルに施した商品の第2弾「清酒」を、12月3日に発売する。第1弾は8月から販売中の梅酒で、これまでに約800本を売り上げた。
このヘッドマークは津市が公募し採用されたデザインで、市民団体「津デザインラボ」代表の山田篤史さん(32)の作品。美杉の山々や、“地域活性化への懸け橋”という意味を込めた虹などが描かれている。そして清酒のラベルデザインは、第1弾に続き山田さんが担当。雲出川に沿って広がる緑豊かな沿線風景が、親しみやすく可愛らしいデザインで表現されている。
増田さんは「すっきりとして飲みやすい味です。名松線に乗って美杉町奥津を散策したり、紅葉なども楽しんでもらいたい」、また山田さんは「鉄道ファンはもちろんのこと、若い女性やより多くの方に商品を目にして頂き、名松線で沿線を訪れるきっかけになってほしい、という思いを込めました」と話した。
清酒は180ml・600円、梅酒は180ml・540円。梅酒と清酒各1本を透明ケースにパッケージした「紅白セット」は1140円(価格は全て税込)。
販売場所は同社、㈱マスダ=津駅ビル・チャム1階=、道の駅津かわげ。なお同社では今後、沿線の津市・松阪市に販売場所を増やしていきたいとしている。
問い合わせは寒紅梅酒造☎津232・3005へ。

「健康の郷・美杉」で木々の息吹や風のざわめきを感じ、森の癒し効果(森林セラピー)を実感してみませんか?
12月4日、津市スポーツ推進委員会一志ブロック主催の「歩こう会 名松線に乗って初冬の美杉路へ」が催される。
▼受付場所=市役所一志総合支所職員駐車場(一志町田尻593─2)
▼受付時間=8時45分~9時15分まで
▼行程=一志総合支所~一志駅から名松線に乗り、白山町を経て美杉町の伊勢鎌倉駅へ~小西公民館(休憩)~不動寺~小西公民館(昼食)~仲山神社~グリーンハウス~名松線に乗り伊勢八知駅から一志駅へ~同支所へ戻る。歩く距離は約8㎞
▼9時56分発、帰りは16時14分着予定のため、弁当など昼食を持参すること(昼食時、豚汁を準備予定)
▼参加賞や、お楽しみあり
▼参加費用=名松線の往復代、保険代一人100円(当日徴収)
▼事前の参加申し込みは不要、当日受付
▼雨天中止。中止の判断は当日午前6時に行う
問い合わせは藤岡さん☎090・5855・8235へ。

(前回からの続き)
「ケンブリッジ大学にいた頃、同僚のある数学者に『英国紳士であるための最重要条件は何か』と聞いた。彼は少し考えてから『ユーモア』と断言した。
出自、マナー、教養、気品などかなと思っていた私は意表をつかれた。数学では天才的だが、歩いていて歩調が合わなくなるのか時々スキップするという変わった男だったから、他の人々にも確かめてみようと思った。
それ以降、私は一定の地位にある学者、政治家、経済人など30名ほどの英国紳士にこの話をし意見を聞いてみた。
皆が異口同音に賛意を表した。ユーモアがないと、どんな地位や経歴や財産があっても紳士とみなされないという。一定レベル以上の人々にはまともな相手と見なされないということだ。程度の差こそあれ、広く欧米ではそうだから、政治家や外交官に限らず欧米人と折衝にあたる人々はユーモアを心がけることだ。「オバマであろうとプーチンであろうと笑わせてしまえば勝ちなのだ。一気に心が通じ合う」。〔出典『グローバル化の憂鬱』藤原正彦〕

ある時、一人の英国紳士が「壁にかけてある日本の浮世絵の文字には何と書いてありますか。その意味を教えてくれまいか」と私に尋ねた。
その草書体で書かれた文字の意味が分かるほどの教養をこちらは持ち合わせていない。それで私は「『ニンニクは男どもを好色にする』と書いてあります」と返答した。くだんの紳士はにんまりと笑みを浮かべた。これで一件落着となった。「この日本人、なかなかユーモアのセンスがあるなあ」と思ってくれたに違いない。

英語圏では一国の大統領、指導者ともなると、必然的にユーモア精神の資質が問われることになります。話は古くなるが、故ケネディー大統領が大統領に選出された時、The pay is good, and I can walk to work.(給料がいい、しかも職場に歩いていける)といった。
このジョークを大衆は大いに歓迎した。ホワイト・ハウスの主人公たるものが、大統領に選ばれた感想をきかれて「職場に歩いて行ける」といったのだからたまらない。

さて、一国の指導者にユーモアの精神を期待するということは、国民の側にもおおいにユーモアの精神があるということである。「新しい労働党」をスローガンに颯爽と登場したトニー・ブレア首相は難なく再選された。しかし、ジョークの世界では、ブレア首相は徹底的にこきおろされた。「ロンドンの官庁街を『トニー・ブレアは邪悪な独裁者だ』と大声で叫びながら歩いていた男が逮捕された。その男は、3年間投獄されることとなったが、1年は名誉毀損のため、あとの2年は国家秘密を漏らしたことによる罪である」とかなり辛辣なジョークだが、「健全なユーモア精神に健全な批判精神がやどる」と言わざるを得ない。
「ユーモアの効用について語るときに、コミュニケーションの潤滑油としての効用にも触れないわけにはゆかない。それは、日常生活、男女の間、ビジネスの世界、はては各国の首脳どうしの会談という世界にいたるまで、ユーモアはすぐれて人間関係をスムーズにする調整剤の役割を果たしているからである」〔出典、『英語ジョークの教科書』丸山孝男〕。

これはいささか古い話だが、イギリスとアルゼンチン間のフォークランド紛争の最中、サッチャー首相にこんな話があります。「ニューカッスルで香港の船舶王、Y・Kパオ氏の発注した輸送船の進水式がおこなわれた時のことである。
この輸送船が不況に喘ぐ造船界に活を入れてくれたとして、サッチャー首相は進水式にかけつけ、シャンパンを船腹にふりかけて門出を祝った。
その時に、「この船はフォークランドへの輸送を助けなくても、英国造船界を助けた」とスピーチ。フォークランド紛争の最中のこの発言に、満場に爆笑がわいたという。〔『毎日新聞』1982年9月21日〕

最後のソ連共産党書記長のミハイル・ゴルバチョフが外人記者から「貴方は共産党の中で最も急進的な考えの持ち主だと聞いています。しかし重要な決定に際し、貴方を支配する強大な支持者(共産党)に相談しないわけにはいかないでしょう?その支配を超えて決断ができるのですか?」。 ゴルバチョフは「君はなんだってこんなところで、妻の話を持ち出すんだ?それに、一体どうすれば妻をコントロールできるっていうんだ?」。
これはアメリカのクリントン夫妻が、故郷のアーカンソー州をドライブしていると、偶然ひなびたガソリンスタンドを経営したヒラリーの昔のボーイフレンドに再会した後の会話。
ビル・クリントン『君は僕と結婚してよかったね。もし彼と結婚していれば、今頃君は田舎のガソリンスタンドのお嫁さんだ』、ヒラリー・クリントン『もし私が彼と結婚していたら、彼がアメリカ合州国の大統領よ』」。
(次号に続く)
(津市在住。英語、英会話講師)

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