2017年2月

前葉市長(前列左2人目)と7事業者の代表者

前葉市長(前列左2人目)と7事業者の代表者

15日、津市役所4階庁議室で、津市と訪問や配達等の業務を行う民間業者と高齢者などの見守りに関する協定の調印式が開かれた。
協定は高齢者たちが住み慣れた地域で暮らす環境づくりを進める中で実施。事業者が日常の業務の中で、訪問先のポストに郵便物や新聞がたまっているなどの異変に気づいた場合、市の高齢福祉課に連絡。その情報をもとに安否確認などを行うというもの。
以前に食品の配達や電気・ガスなどのインフラ関係の8事業者とも協定を締結。今回は、「佐川急便㈱中京支店」=愛知県小牧市=、「布亀㈱」=兵庫県西宮市=、「津安芸農業協同組合」=津市一色町=、「三重中央農業協同組合」=津市一志町田尻=、「一志東部農業協同組合」=松阪市嬉野権現前町=、日本郵便㈱津中央郵便局=津市中央、「㈱マツザカ」=松阪市宝塚町=の7事業者。
前葉市長は「今日の協定締結によって、網の目のように微細に見逃さず、強く見守れる体制ができた。市も最大限努力していきたい」と挨拶。各事業者の代表者と協定書を交わした。

県下最大級の農産物直売所を備えた施設「高野尾花街道 朝津味」を運営する『㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重』が『高野尾農業塾』を開講。家庭菜園向けの内容とは一線を画し、就農をめざす塾生に対して希望に応じた面積の農地を貸し出すと共に本格的な栽培方法を指導し、朝津味で育てた野菜を出荷・販売までを行う実践的な内容。農業の後継者育成と地域活性化を視野に入れた先進例にもなりそうだ。

 

農業塾で使用する農地の前で…塾長の佐野すま子さん

農業塾で使用する農地の前で…塾長の佐野すま子さん

朝津味は、農業による地域振興を目的に昨年7月にオープン。現在までに約46万人が来場し、地元高野尾町の周辺農家を中心とした農産物直売所の出荷者も500名を超えるなど、着実にその役割を果たしてきた。
三重県の地域活性化プランによる支援を受けた新たな取り組みとして3月に開講する『高野尾農業塾』は、高齢化と後継者不足という農業が抱える構造的な問題に挑む新たな試み。既存の農業塾は、受講者全員に同じ面積の土地を貸し出し、家庭菜園向けの指導を行う趣味的な側面が強い。それに対し、将来的に農業に従事したい人をメインターゲットに据えた高野尾農業塾は、現役農業者から栽培技術や農業を営む上で必要な知識について指導を受けられるだけでなく、希望すれば自分で出荷した野菜を朝津味で販売する部分まで実践。就農する上で重要となる出荷・販売の部分を体験できる意義は大きい。
塾長を勤めるのは、三重県農業会議常任会議委員・津市農業委員会委員・JA津安芸女性部長を勤める佐野すま子さん(68)で、講師に三重県農業普及センターの薮田信次さん、四日市市の(株)小林総業の小林哲博さんら、土づくりアドバイザーに三重大学生物資源学研究科講師の坂井勝さんらを迎える。高野尾町内でしばらく耕作されていなかった農地1haを活用し、参加者一人ひとりが自分ができる広さの農地をある程度、自由に借りられる。作付けを行うのは、高野尾地域の特産品化をめざしているサトイモの栽培を中心にジャガイモ・トウモロコシ・枝豆の4種類。月に一回ペースで講習を行う他、県内外の若手農業者との交流の場なども設ける。継続的に売れる農産物の生産に向け、協力を受けている赤塚植物園のFFC技術といった様々な農業技術を活用するモデル農地としての役割も持つ。
三重大学の学生の参加も決まっており、若者から高齢者まで幅広い年齢層に参加を呼びかけ、新規就農を考えている人が無理のない範囲で野菜を栽培しながら農業を学べたり、自身の適性を確かめられることもできる場所は貴重だ。一緒に女性や定年退職後のセカンドライフに就農をめざす人も参加しやすい環境づくりも心がけている。
佐野さんは「露地栽培で季節に合った野菜を育てていくスタイルなら農業経験や大きな初期投資が少なくても新規就農しやすい。まずは、多くの人に塾に参加してもらい、農業の楽しさを感じて欲しい」と参加を呼び掛ける。
将来的には、高野尾町内に約29 haある休講農地を塾を卒業後に新規就農する人に貸し出す仕組みづくりも計画。成功すれば、農業人口の増加・耕作放棄地の解消と共に地域活性化を成し遂げる先進事例になる。
農業塾の定員は先着30名(夫婦での申込歓迎)。講習費無料(ただし、種芋・苗代は自己負担で道具も自分で用意)。サトイモの種芋はセレベスが1㎏1000円、土壌活性化培土をつけると3000円。あかがらが1㎏2500円、土壌活性化培土付きで4500円。開校日は3月14日㈫。希望者は朝津味に設置されている専用の申込用紙に必要事項を記入し、提出すること。締切は3月10日。問い合わせは☎059・230・8701へ。

受賞者たち(前列右2人目が最優秀賞の古川さん)

受賞者たち(前列右2人目が最優秀賞の古川さん)

古川さんの作品「春の訪れ」

古川さんの作品「春の訪れ」

13日、津市大谷町の大川学園・三重調理専門学校で料理作品展が開かれた。
同校の1年コース・2年コースに通う全ての生徒たちが日頃学んだ成果を発表する場として毎年開催。今年で11回目。
参加した生徒54名は、日本・西洋・中国料理から一つテーマを選び、各々の作品づくりに取り組んだ。やはり、間近に訪れた春をテーマにした作品が多く、食材の選び方や盛り付けで美しさや季節感を表現。どの作品も高い技術と創意工夫を凝らした力作が揃った。
厳正なる審査を経て、見事最優秀賞の津市長賞を勝ち取ったのは1年コースの古川滉輔さん(19)。「春の訪れ」をテーマに鰆・菜の花・伊勢海老などの食材を使い、和食ならではの繊細な美しさを見事に表現した。古川さんは「1位になれるとは思っていなかったのでびっくり。季節のしきたりなど、日本の伝統を守りながら新しいことにも挑戦していきたい」と喜びを語った。古川さんは春から菰野町の老舗旅館・寿亭へ就職も決まっている。
その他の受賞者は(敬称略)▼津保健所所長賞…竹永陸志・2年▼三重調理師連合会長賞…山本里穂・2年▼三重県日本調理技能士会賞…関香澄・2年▼三重県食品衛生協会長賞…小寺幸奈・2年▼津調理師会長賞…德谷有紀・2年▼三重調理専門学校教育研修協力会長賞…吉野日南・2年▼三重調理専門学校友庖会長賞…西脇愛実・2年。

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