来年4月より都道府県単位の運営に切り替わる「国民健康保険(国保)」。三重県でも各市町が運営している国保の財政を県に集約し、基盤強化が計られる。県と県内29市町の間では、広域化に向けた調整が進むが、保険料(税)率や医療費の格差といった課題も多い。

国民健康保険は、主に個人事業主や非正規雇用者、無職の人などが加入しているのが特徴。現在は市町村単位で運営されているが、大部分の自治体で苦しい運営が続く。そこで財政基盤強化を図るため、平成30年から都道府県単位の運営へと移行される。 そもそもなぜ、苦しい運営が続いているかというと第一に他の保険制度と比べると高齢化率と、保険財政から支出される医療費が高いことが挙げられる。協会けんぽや組合健保に入っていたサラリーマンが定年退職後に国保に入ることともあり、加入者で65歳~74歳の前期高齢者が占める割合が平成26年度の全国平均で協会けんぽ6%、組合健保3%と比べると、国保は37・8%と圧倒的。それに伴い、同年度の一人あたりの医療費も協会けんぽ16・7万円、組合健保14・9万円に対し、33・3万円となっている。ちなみに津市でも加入者で前期高齢者の占める割合は46・1%。また、C型肝炎の新薬やがん治療などによる高額医療も医療費支出を伸ばす要因となっている。 それらの問題に付随し加入者も減り続けているが、保険料で制度を支えるという制度の基本構造があるため、加入者の所得水準が低い割に保険料負担が高いのも特徴。平成26年度の全国平均で加入者一人当たりの平均所得は86万円。止むを得ず今年度、保険料の値上げに踏み切った津市でも1世帯当たりの保険料平均学は16万9878円。一人当たりの平均額は10万5815円。所得100万円以下の世帯が56・5%と考えると、この数字がいかに重いかが伺えるだろう。 来年度からの広域化に向け、三重県では「三重県市町国保等広域化会議」を設置。県民に公平な負担で良質な医療の提供、事業運営の広域化・財政運営の安定化などの方向性を掲げ、県内29市町と会議を重ねている。これまでは、各々が独自に運営してきたため、広域化に当たっての課題となる財政運営・収納率向上・医療費適正化・事務標準化の部会を立ち上げ、各市町の担当者と検討している。 「三重県国民健康保険財政安定化基金」を設置し、平成27年度に国からの公金を原資に約27億円を積み立て、今年度と来年度の積み立て金と共に広域開始後の安定運営に活用する。 ただ、県内でも市町間の保険料(税)の格差も大きく、加入者一人当たりの医療費も平成27年度(速報値)で最低の度会町30万5757円から最高の紀北町44万3524円まで1・45倍もの格差がある(津市は37万4927円)。 来年度に広域化しても業務はこれまで通り各市町が行い、保険料(税)の算定方法は市町間で異なることから早期一本化は難しいとみられ、加入者目線での変化は余り感じられないかもしれない。一方、当面の財政基盤強化は図られるが、人口減少による加入者減と高齢化による医療費増大という構造的な問題は解決されておらず、国による更なる制度改革が求められる。

凧が揚ったよ!(凧揚げを楽しむ)

凧が揚ったよ!(凧揚げを楽しむ)

1月22日、津市河辺町の津西幼稚園(岡南泉園長。園児246名)で、父親参加型の行事、日曜参観「新春凧揚げ・こま回し大会」が行われた。日本の正月の伝統的な遊び道具を親子で協力して制作し、一緒に遊ぶことが目的。
当日は、年少児は干支の絵を描いた「角凧」、年中児はダンボールを思い思いの形に切り、何枚も重ね貼りして作る「こま」、年長児は自分で色を塗り、顔を描いて仕上げた「やっこ凧」作りに挑戦。
凧は竹ひごを使って一から作るだけに、苦労する姿も見られたが、親子の努力が実を結んで完成。各クラスや園庭でこま回しと大空に揚がった凧に子供達も大喜びしていた。

葬儀専用ホールの「津光倫会舘」(津市納所町)は、2月11日㈯14時半~16時、三重県総合文化センター生涯学習棟4階中研修室で「なるほど!葬祭講座」を開くにあたり参加者を募集している。
分かっているつもりでも、意外に知らない葬儀の知識。同講座ではスライドショーなどを交えて葬儀の解説や、昨今増えてきた「家族葬」のメリット、デメリットも分かりやすく説明してくれる。
参加費は無料(お茶・お菓子付き)で、参加特典として「トイレットペーパー12ロール」をプレゼント。 さらに、当日同講座に参加した人で、同会舘の「心の会」に入会、または入会者を紹介した人には、それぞれ特典もある(入会金別途税込5千円が必要)。
受付けは今日2日から開始。先着50名になり次第締切り。
問い合わせは津光倫会舘☎059・228・2501。受付け時間は9時半~16時半。

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