2017年5月

昭和20年6月26日、白山上空で撃墜されたB29の搭乗員の写真

昭和20年6月26日、白山上空で撃墜されたB29の搭乗員の写真

津市在住の第2次世界大戦研究家の雲井保夫さんが、昭和20年6月26日、津市白山町上空で撃墜された米軍B29爆撃機の搭乗員の写真の発掘に成功した。
その入手の経緯は─
雲井さん宛てにアメリカ人の友人ヘンリー氏から「第19爆撃航空群の私家版の本がアメリカで売りに出ている」という連絡があった。それで早速その本を取り寄せたところ、ベンジャミン・コーダス他4名の飛行士の集合写真があった。
さらに、インターネットで第19爆撃航空群の戦友会がアメリカに存在することを突き止めた。
その戦友会のページを詳細に調べた結果、この貴重な写真を発見したという。 この写真には搭乗員の名前が明記されており、右から、機長のベンジャミン・コーダス中尉、パイロットのフィリップ・デフレーツ少尉、レーダーオペレータのアルバイン・バトラス少尉、爆撃手のエドウィン・クシュナー フライトオフィサー、航法士のハロルド・ブレーク フライトオフィサーの5名。
さらに写真下のキャプションに1945年6月26日戦死、と書かれている。
雲井さんは「これまでコーダス機の搭乗員の写真を入手するため、アメリカ国立公文書館で直接写真を捜す目的でアメリカ人2名を雇用して同館に行ってもらいましたが、両名とも探し出すことができませんでした。これは正真正銘のコーダス機の搭乗員です」と話す。これで本紙が今年の3月9日号で掲載した雲井さんの特別寄稿『壮烈B29に体当たり2』のコーダス機の搭乗員名簿と一致した。
ついに雲井さんの執念との研究・調査が実った。
※写真提供は「第19爆撃航空群協会」。

27日㈯・28日㈰、『高野尾花街道 朝津味』=津市高野尾町=で、伊賀の忍者と老舗菓子店とのつながりを紹介するトークショウなどを盛り込んだイベント『三重の文化と忍者』が催される。主催=「㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重」。赤塚植物園と三重大の共同研究で、海外から多くの観光客が訪れる伊賀市や関宿などとの連携を深め、津市の交流人口の拡大をめざす取り組みの一環として行う。

 

深川屋に伝わる徳川家康の伊賀越えについて書かれた古文書

深川屋に伝わる徳川家康の伊賀越えについて書かれた古文書

『朝津味』は、赤塚植物園の赤塚充良会長が地域の農業者らと地域活性化を目的に設立した『㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重』が運営。県下最大級の農産物直売所を備え隣接する赤塚植物園の「レッドヒルヒーサーの森」は広大な敷地を誇る里山で、豊かな自然を楽しめる。 昨年9月には、朝津味の集客を生かしたり、伊勢別街道や名阪国道などとも近い好立地を生かし、周辺地域とのハブ機能を持った拠点とするべく、赤塚植物園と共同研究を行っている三重大学地域戦略センターが三重県や津市など関係団体を交え、「地域連携ゾーン文化・観光交流研究会」を設立。津市の交流人口を増やすことを目的に、海外からも多くの観光客が訪れる伊賀市や関宿など周辺地域との連携を深める取り組みを行ってきた。今回もその一環。
忍者をテーマにした催しは、以前にも一度行っており、今回で2回目。
5月27日・28日に行われる「三重の文化と忍者」のイベント中でも目玉は、28日12時20分~13時20分に朝津味イベント広場で開かれる、老舗菓子店の店主が忍者と菓子の密接な関係を語るトークショウ。服部半蔵の元居住地に店舗を構え創業400年余り、銘菓「釣月」で知られる桔梗屋=伊賀市上野東町=の店主・中村伊英さんが「忍者にまつわるお菓子」をテーマに講演。服部半蔵の親戚筋で関宿で創業370年を超える銘菓「関の戸」で有名な深川屋=亀山市関町中町=の店主・服部吉衛門亜樹氏が「和菓子にみる忍法」をテーマに語る。老舗菓子屋に伝わる忍者についての記述などを元に両者から、ここでしか聞けない興味深い話の数々を聞ける。トークショウ開始5分前から両店のお菓子を配布。最後まで聴講すると忍者ステッカーがもらえる。
また、深川屋には、創業当時から今も守り抜いている関の戸の秘伝のレシピや徳川家康の伊賀越えについての資料など、先祖伝来の貴重な古文書も残っており、それらを写した写真や服部半蔵の名を冠している東京の半蔵門などのパネル展示を27日・28日9時半~17時半に行う。
28日13時半~15時には、伊勢木綿の着物を着た津クイーンとの記念撮影をヒーサーの森で実施(参加費200円。100名限定)。
27日・28日の両日、映画「君の名は」で大人気となった伊賀の組紐のワークショップを実施(協力=松島組紐店)。組紐のブレスレットとキーホルダーを製作するもので、両日共にイベント広場で①11時~②13時半~③15時~の全6回(各回6名限定)。参加費は1500円(この新聞を見たという人は1100円で申し込み可能)。参加希望者は朝津味総合案内所で1500円を添えて事前に申し込む。
今回のイベントは三重と忍者の文化にスポットライトを当てるだけでなく、朝津味を軸に、伊賀市・関宿と高田本山・榊原温泉などの津市の観光地を結び、相互機能で発展を目指す足掛かりにする意欲的な取り組みと言えよう。各イベントの問い合わせは朝津味☎津230・8701へ。

長太のオオクス

長太のオオクス

(公社)三重県緑化推進協会(津市桜橋1丁目)は、6月10日㈯9時~17時に実施する「巨樹・古木バスツアー」の参加者を募集している。
「みえの巨樹・古木」の編集者の解説で巨樹・古木の魅力を発見する見学会と関宿の散策するツアー。
スケジュールは──
9時・津駅東口ホテルサンルート前発~バス移動~10時~10時半・長太の大クス~10時50分~11時20分・地蔵の大松~11時50分~12時20分・関神社のウラジロカシ~12時半~14時・関宿散策(昼食)~14時10分~14時40分・関神社お旅所の
トウカエデ~15時~15時半・野村一里塚のムクノキ~15時40分~16時10分・宗栄寺のイチョウ~バス移動~17時・津駅東口サンルート前。
参加規希望者は往復葉書に、〒・住所・氏名・電話番号・年齢・緊急連絡先(携帯電話など)を記入して、〒514─0003、津市桜橋1丁目104、三重県林業会館内、(公社)三重県緑化推進協会「巨樹・古木バスツアー係」へ。
葉書1枚で2名1組まで可能。応募者多数の場合は抽選になる。定員は30名。参加無料。
締切りは5月29日必着。尚、飲食物(昼食等)は各自持参するか、関宿の各店舗で購入。山歩きできる服装で。参加者には同協会で発行した樹木ガイドブック
「みえの巨樹・古木」を進呈する。
問い合わせは同協会☎059・224・9100へ。

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