春キャベツをメインとする料理を試食する生徒たち

春キャベツをメインとする料理を試食する生徒たち

JA三重中央(片岡眞都代表理事組合長)が4月25日、津市久居東鷹跡町の県立久居農林高校で、春キャベツをメインとする料理のコンテストを初開催した。
同JA管内、主に久居・一志地区は県内最大のキャベツの産地で、生産者約120名により、計100haで栽培されている。春キャベツは4月~6月中旬まで出荷しており、今が旬。
またキャベツはサラダや付け合わせなどで料理の名わき役となることが多い。そこで同JAは、消費拡大の一助とすることや、若い生徒たちにキャベツの魅力を知ってもらうことなどを目的に、このコンテストを企画した。
出場したのは、キャベツ農家チーム・直売所チーム・三重テレビの番組「とってもワクドキ!」出演者チーム。海苔の代わりにキャベツを使った巻き寿司や、キャベツと豚肉の梅風味蒸し、千切りのキャベツが入ったキッシュなどを手際よく作った。
そして出来上がった料理を、同校生活デザイン科食生活コース3年生の約30人が試食し、味や見た目、素材の特徴を生かしているかなどで審査。
その結果、直売所チームが見事、優勝した。同チームのメンバーで野菜などを栽培している川本孝子さん(76)らは「消費者の人が食べるのを直接見るのは初めてで、昨夜は緊張して寝付けなかった。まさか優勝するとは思っていなくて、びっくりしました」と喜んでいた。また生徒は「ミネストローネみたいなスープが美味しかったです」と話した。

津市出身の太田美穂さん(20)はこの春に三重県初のガールズケイリン(女子競輪)の選手となり、今は7月に予定されているデビュー戦に向け、ホームバンクの松阪競輪場でトレーニングを重ねる日々を送っている。華やかな勝負の世界に身を投じた太田さんは全国の選手たちとしのぎを削ることになるが、これから県内で同じ道をめざす未来の後輩たちの憧れの存在となれるよう、今後の活躍が期待されている。

 

三重県初のガールズケイリンの選手になった太田美穂さん=松阪競輪場で

三重県初のガールズケイリンの選手になった太田美穂さん=松阪競輪場で

戦後よりしばらく開催されていた女子競輪は、長らく途絶えていたが、2012年よりガールズケーリンとして正式に復活。男子競輪とは一線を画する独自のルールと、女性選手たちが織りなす華やかなドラマが人気を博している。
太田さんは、父・安治さんが監督を務めていた小学生の陸上チーム「一志Beast」での活躍を皮切りに、小中高と陸上競技に打ち込んできた。転機が訪れたのは高校卒業を間近に控えた頃。大学進学が決まっていたものの、陸上競技を続けることに迷いが生じていたところに、いきつけの整体院で「ガールズケイリンをやってみないか」と勧められた。早速、松阪競輪場でガールズケイリンのレースを観戦し、その世界観に魅了され、すぐに選手を目指すことを決意した。その後、土日や夏休みには自転車漬けの日々を送った。
太田さんの師匠は、松阪競輪場をホームバンクとするS級最高齢優勝記録を持つ萩原操選手(54)。萩原選手門下の男性選手に交じっての練習で、男子と女子のスピードの差に、時には心が折れそうになりながらも、精神的にも肉体的にも鍛錬を重ねた。
そして昨年、太田さんは日本競輪学校=静岡県伊豆市=に入学し、約10カ月間の厳しい生活を終え、この3月に卒業。日本競輪選手協会の三重支部にも所属し、晴れて三重県初のガールズケイリン選手として第一歩を踏み出した。
学校に入るまでは、男性と練習をする中で悔しい思いもしてきたが、同じ女性と走った時に自分の実力が改めて認識でき、自信にも繋がった。そして、同期のライバルたちの存在は、更に競技に打ち込む原動力にもなっている。
「自分の力で勝つことやコツコツ努力を重ねて結果に繋がることも嬉しい。競技としては、様々な駆け引きがあるのも魅力」と笑顔で語る太田さんは現在、7月に予定されているデビュー戦に向けて、松阪競輪場で萩原選手らの指導を受けながら力を蓄えている。
太田さんが萩原選手たちの温かい指導を受けながらガールズケイリン選手へと成長していく姿は、ユーチューブでも動画として配信されており、「ミポリン」の愛称で親しまれている。動画を見た人たちから温かい言葉をかけられることも多く、「地元の松阪競輪場のバンクで走りたいという気持ちが強い」と師匠である萩原選手や、応援してくれる人たちへの感謝を込めながら語る。
三重県初のガールズケーリン選手としてプレッシャーを感じることもあるが、全国のライバルたちとの戦いを夢見て今日も練習を積む太田さん。同じ女性選手が身近にいない先駆者ならではの苦労も少なくないが選手としての飛躍と共に、同じ道を目指そうとする〝未来の後輩〟の目標にもなれるよう今後の活躍が期待されている。

 

 

胡蝶の舞の奉奏

胡蝶の舞の奉奏

南朝の忠臣・結城宗広卿が祭神の津市藤方の結城神社で、今年も1・3・4日に春祭が執り行われた。
1日の例大祭には、全国各地にいる結城宗広卿の子孫による結城同族会代表や神社関係者と、地元選出の国会議員、県議会議員、市議会議員など約120名が列席。伊勢神宮楽師の雅楽演奏が流れる本殿で宮司が開扉して神体に神饌を捧げ祝詞を奏上。その後、神宮舞楽の男舞「蘭陵王」と女舞の「胡蝶の舞」を奉奏した。最後に列席者たちが玉串を奉奠し、最後まで忠節を貫いた宗広卿の遺徳をしのんだ。
3日は三重県少年剣道大会、4日には三重県少年相撲大会も行われた。

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