27日㈯・28日㈰、『高野尾花街道 朝津味』=津市高野尾町=で、伊賀の忍者と老舗菓子店とのつながりを紹介するトークショウなどを盛り込んだイベント『三重の文化と忍者』が催される。主催=「㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重」。赤塚植物園と三重大の共同研究で、海外から多くの観光客が訪れる伊賀市や関宿などとの連携を深め、津市の交流人口の拡大をめざす取り組みの一環として行う。

 

深川屋に伝わる徳川家康の伊賀越えについて書かれた古文書

深川屋に伝わる徳川家康の伊賀越えについて書かれた古文書

『朝津味』は、赤塚植物園の赤塚充良会長が地域の農業者らと地域活性化を目的に設立した『㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重』が運営。県下最大級の農産物直売所を備え隣接する赤塚植物園の「レッドヒルヒーサーの森」は広大な敷地を誇る里山で、豊かな自然を楽しめる。 昨年9月には、朝津味の集客を生かしたり、伊勢別街道や名阪国道などとも近い好立地を生かし、周辺地域とのハブ機能を持った拠点とするべく、赤塚植物園と共同研究を行っている三重大学地域戦略センターが三重県や津市など関係団体を交え、「地域連携ゾーン文化・観光交流研究会」を設立。津市の交流人口を増やすことを目的に、海外からも多くの観光客が訪れる伊賀市や関宿など周辺地域との連携を深める取り組みを行ってきた。今回もその一環。
忍者をテーマにした催しは、以前にも一度行っており、今回で2回目。
5月27日・28日に行われる「三重の文化と忍者」のイベント中でも目玉は、28日12時20分~13時20分に朝津味イベント広場で開かれる、老舗菓子店の店主が忍者と菓子の密接な関係を語るトークショウ。服部半蔵の元居住地に店舗を構え創業400年余り、銘菓「釣月」で知られる桔梗屋=伊賀市上野東町=の店主・中村伊英さんが「忍者にまつわるお菓子」をテーマに講演。服部半蔵の親戚筋で関宿で創業370年を超える銘菓「関の戸」で有名な深川屋=亀山市関町中町=の店主・服部吉衛門亜樹氏が「和菓子にみる忍法」をテーマに語る。老舗菓子屋に伝わる忍者についての記述などを元に両者から、ここでしか聞けない興味深い話の数々を聞ける。トークショウ開始5分前から両店のお菓子を配布。最後まで聴講すると忍者ステッカーがもらえる。
また、深川屋には、創業当時から今も守り抜いている関の戸の秘伝のレシピや徳川家康の伊賀越えについての資料など、先祖伝来の貴重な古文書も残っており、それらを写した写真や服部半蔵の名を冠している東京の半蔵門などのパネル展示を27日・28日9時半~17時半に行う。
28日13時半~15時には、伊勢木綿の着物を着た津クイーンとの記念撮影をヒーサーの森で実施(参加費200円。100名限定)。
27日・28日の両日、映画「君の名は」で大人気となった伊賀の組紐のワークショップを実施(協力=松島組紐店)。組紐のブレスレットとキーホルダーを製作するもので、両日共にイベント広場で①11時~②13時半~③15時~の全6回(各回6名限定)。参加費は1500円(この新聞を見たという人は1100円で申し込み可能)。参加希望者は朝津味総合案内所で1500円を添えて事前に申し込む。
今回のイベントは三重と忍者の文化にスポットライトを当てるだけでなく、朝津味を軸に、伊賀市・関宿と高田本山・榊原温泉などの津市の観光地を結び、相互機能で発展を目指す足掛かりにする意欲的な取り組みと言えよう。各イベントの問い合わせは朝津味☎津230・8701へ。