阿漕平治」「空き家」のポスターステージ

阿漕平治」「空き家」のポスターステージ

ステージで歌う中元さん

ステージで歌う中元さん

元警察官で、演歌歌手“みの吉”こと中元実さん(68、津市長岡町)が16日、キングレコードから、メジャーデビュー2作目となるシングルCD「阿漕平治/空き家」を発売する。価格は1200円+税。
中元さんは、熊野市出身。三重県警で約30年、一般防犯や薬物、銃器の取り締まりに携わっていた。歌は小さい頃から好きで、定年退職する数年前、歌手の中条由美さんに師事したのを機に、歌好きの心に火がついた。
退職後に慰問活動を始め、警察官としての経験を活かし、振り込め詐欺防止啓発ソングをを作詞。 軽快で親しみやすいリズムの曲にのせ各地で披露し、高齢者に詐欺の怖さを伝えている。
一方、今回の新作CDに収録された2曲は、昨年10月頃に作詞したもの。
「阿漕平治」は、親孝行の平治が、病気の母のために禁漁の海で夜な夜な魚を獲っていて──という津の伝説にちなんだ曲。
中元さんは現職のとき転勤が続いたため、今は亡き母のそばにいることができなかった。そのことを「悪かったな」と振り返り、同曲では童歌を交え、平治の母への強い思いを歌っている。
また中元さんはほぼ毎朝、寺に読経に通っており、同曲の根底には自身の宗教観があるという。
なお、この曲は10月から通信カラオケDAMで配信予定。
カップリングの「空き家」は、現在は空き家となった実家での母との思い出を歌った曲。
中元さんは「『阿漕平治』の曲を、地域の文化振興に役立てることができたら」と話している。