震災の経験を交え話す伊藤さん

震災の経験を交え話す伊藤さん

津市香良洲町のサンデルタ香良洲で、1日、ユニバーサルデザイン(UD)ボランティア講習会が開かれた。主催=UDまちづくりの会。
第1部の講師は宮城県東松島市出身で、東日本大震災で弟の律くん(当時5歳)ら家族4人を亡くした伊藤健人さん(24・同市職員)。伊藤さんは、震災の犠牲になった子供達が天国で寂しくないようにと、全国から集まった青い鯉のぼりを揚げる「青い鯉のぼりプロジェクト」の代表。
講習では「未来に伝えていかなければならないこと」と題し、震災やプロジェクトの経験を交え次のように話した。「震災に関し『忘れない』という言葉がよく聞かれますが、私個人としては、そう簡単にできるものではないんじゃないかと思います。震災のことをずっと考えて強く生きていこうとすると、多分、自分がつぶされてしまい、前に進むこともできなくなってしまう。
ただし、忘れることと乗り越えることは違う。記憶を呼び起こすことは大事ですが、その思いを糧に、これからどう歩んで行くかを考えることが必要で、それが本当の意味で忘れないということだと思います。
また、忘れないということは未来への希望を見出すこと。そして、それは一人でできることではありません。ここにいる人達や家族、周りにいる沢山の人と思いを共有できてこそ、共に乗り越えられてこそ、実現することがあると思います」。