

検索キーワード




15日、津市と友好都市提携をしている北海道上富良野町で行われる「かみふらの収穫祭」に『高野尾花街道 朝津味』=津市高野尾町=の職員や農業塾生と地元の豊が丘自治会住民らによる訪問団が参加。サトイモなどの販売を行うと同時に、農産物の状況や市場の調査を行い、年間を通じた相互の農産物の流通促進による経済交流を図る。
津市と上富良野町は明治30年に入植した田中常次郎=納所出身=らが、原野を切り拓き町の礎を築いた縁から、平成9年に友好都市提携を締結。今年で20周年を迎えた。同町と朝津味の関わりの発端は津市の友好都市提携を結ぶ5年前の平成4年に遡る。当時、主要農産物の値下がりと輸入農産物の攻勢によって経営する農場の収益減少で悩んでいた「㈲フラワーランドかみふらの」の現相談役・オーナーの伊藤孝司さんに朝津味の運営会社である「フューチャー・ファーム・コミュニティ三重」の社長で赤塚植物園会長の赤塚充良さんが観光生産農場の設立を提案し、ジャーマンアイリスの球根提供や栽培技術の指導を実施。現在では同町を代表する観光スポットとなり、農産物の生産・販売も行っている。その流れから、県下最大級の農産物直売所を備えた朝津味が昨年7月にオープンした際、「相互の地域農業の発展のための文化・産業交流協定」を結び、同町のメロン販売などを行ってきた。
15日に同町で行われる「かみふらの収穫祭」に塾生や地元住民たちによる訪問団15名が参加する理由は協定を踏まえた上で、更なる交流の発展を図るため。団長は同町と40年以上、草の根の交流を続けている生川介彦さん=津市豊が丘=。
朝津味では、地域の新たな主要農産物化を目指し、サトイモの栽培を生産者にも推めており、今年春開講の農業塾でも栽培。気候条件でサトイモが栽培できない同町での需要が見込めるため収穫祭で販売する。逆に同町のじゃがいもなどは津市で需要が見込め、四季を通じた農産物の相互販売を軸にしたビジネスプラン構築をめざす。
収穫祭では販売の他、農業塾の指導講師の小林総業㈱の小林哲博さんが商標登録を行ったサトイモの品種「福丸」と同町のじゃがいもを使った「芋煮汁」を振る舞う。一行は13日に同町入り。朝津味職員と塾生らは収穫祭の前後の日程で、現地の生産者やフラワーランドかみふらのやスーパーに集積される農産物の状況を調査し、流通の促進を計る。津まつりで同町の訪問団と共に来津していた向山富夫町長は収穫祭を前に「これからは農産物の生産だけでなく、販売を考え、消費者の声を聴き、朝津味のようにできるようプロジェクトチームも立ち上げたばかりなので交流の発展はありがたい」と期待を込め語った。
2017年10月12日 AM 8:03
<< ネットを使った売上拡大 吉村氏が経営戦略Sで語る 国際ソロプチミスト三重─アイリス 「ル・ヴェルヴェッツ」招き チャリティーランチショー >>