講演する落合館長

講演する落合館長

中日書道会中南勢支部が1日、アスト4階で支部集会と講演会を開いた。
講演会での講師は、春日井道風記念館の落合哲館長。愛知県春日井市出身の平安時代中期の貴族・能書家である「小野道風」について解説した。
道風は、それまでの中国的な書風から脱皮して和様書道の基礎を築いた人物と評され、後に、藤原佐理と藤原行成と合わせて「三跡」と称される。その書跡は野跡と呼ばれる。
その書風は豊麗で温和荘重、筆力が漲り悠揚としていることが特徴。
落合館長は、現在残っている様々な文献を元に分析。道風は中務省に属する少内記という役職にあり、宮中で用いる屏風に文字を書いたり、公文書の清書をしたりするのがその職務であったことや、能書としての道風の名声は生存当時から高く、当時の宮廷や貴族の間では「王羲之の再生」ともてはやされたこと。『源氏物語』では、道風の書を評して「今風で美しく目にまばゆく見える」と言っていることなどを紹介。最後に、「道風は当時の先進国であった中国文化を取り入れ、日本風の文化にアレンジし、国風文化として確立させた」と締めた。