18日に開かれた「歌声茶房」で、手の振りつきで楽しく歌う参加者たち

18日に開かれた「歌声茶房」で、手の振りつきで楽しく歌う参加者たち

津市一志町大仰の旧・市立大井小学校校舎1階で、大井地区の住民でつくる「NPО法人大井町づくり委員会」=安藤正治理事長(73)=が少子化が進む地域の活性化を目指し、多彩な行事を継続開催している。
同小は、学校再編により平成26年に閉校した。そして同法人は、前身の任意団体が、同小閉校が決定したのを機に5年前に発足。一昨年12月にNPO法人となった。
現在のメンバーは、理事の12人と、委員の約60名。旧校舎を活用し、幅広い世代が集う「元気交歓会」や、刃物研ぎなどの特技を持つ地元住民が実演を交え指導する「温故知新大学」、音楽経験のある住民が講師を務め皆で歌う「歌声茶房」、手芸や絵などの作品展、喫茶を催している。
今月18日の歌声茶房では皆で昭和の歌などを振り付きで歌い、参加した前川和子さん(78)は「子供にかえったみたいな感じがします」と笑顔で話した。
これらの行事により、参加する住民同士や、同建物で運営されている一志学園高校の生徒とも交流する機会が増加。一方、課題は、若い世代の参加をいかに増やすか。安藤さんは、「大井を活き活きとした町にして、最終的には住民が『この町に住んでいて良かった』と思えて、子供に繋げられるようにしたい。同じことをやっていても同じ人しか来ないので、新しいことをやって新しい人に来てもらい、継続し、地道に広げていくのが一番だと思う」と話した。