津市の友好都市である北海道上富良野町で10月15日に行われた「かみふらの収穫祭」に『高野尾花街道 朝津味』=津市高野尾町=の職員や農業塾塾生や津市豊が丘住民らによる訪問団が参加。津市産のサトイモや県産のミカンなどの販売を行うと共に、同町や周辺地域の農家や販売店を周り、年間を通じた相互の農作物の流通促進を軸にした新たな交流への第一歩を切った。(本紙報道部長・麻生純矢)

 

訪問先の農家(右から2・3人目)と朝津味職員、濵本さん(右)

訪問先の農家(右から2・3人目)と朝津味職員、濵本さん(右)

収穫祭で飛ぶように売れるミカンとサトイモ

収穫祭で飛ぶように売れるミカンとサトイモ

向山富夫町長を表敬訪問した翌日の10月14日、訪問団15名は二手に分かれ、団長の生川介彦さんら12名は現地で農産物の直売などを営む三野隆治さんの案内で、同町やその周辺の文化施設などを巡った。
もう一方の朝津味職員と農業塾生ら3名は、朝津味が相互地域発展のために「文化、産業協定」を結んでいる「㈲フラワーランド上富良野」を訪問。朝津味では、昨年より旬を迎える7月から8月にかけて、同社のメロンの販売を行い、好評を博している。津と同町の更なる交流促進のためにも、同社で生産しているじゃがいもなど、他の農産物を朝津味で販売したいと、伊藤仁敏社長に相談した。
その後、河芸町で5年ほど住んだことがあり、現在は同町の深山峠でコテージ「ウッディライフ」を営んでいる濵本幹郎さんの協力で、同町や周辺の中富良野町や美瑛町の農家を訪問し、農産物の取引に向けた交渉を行った。農家はそれぞれ春のアスパラガス、夏のとうもろこし、秋のかぼちゃ、冬のたまねぎなどを生産しており、交渉が上手く進めば、四季を通じた農作物の仕入れが可能となる。一行は農家一軒当たりの作付け面積数十ヘクタールという大規模農業ならではのスケール感と、北海道の農産物の品質の高さを改めて実感した。
15日、訪問団はいよいよ「かみふらの収穫祭」に参加。朝津味が地域ブランド化を目指しているサトイモ30㎏と、県産のミカン100㎏に加え、生川さんが用意したサツマイモを販売。どれも気候の関係で、北海道では栽培しづらい農作物であることから、人気を博し全商品がわずか一時間足らずで完売。需要の高さを肌で実感することができた。また、会場では、
津市のサトイモと同町のジャガイモがコラボした「芋煮汁」が販売され、大好評だった。
朝津味では、訪問した農家の農作物や、三野さんの仲介で北海道のブランド米「ゆめぴりか」などを販売するビジネスプランを作成中。加えて、同町の㈱一色商店と三野さんが経営するファーム富良野で、津市や三重県産の農産物を販売する予定。
今後は双方の農産物を使ったコラボ品の開発なども行う予定で行政レベルでの交流が中心だった両地が、民間レベルの経済的な相互交流に向け一歩を踏み出した。

kaminomura-1 津観光ガイドネットが平成29年度事業「山城探検隊」の一環で11月17日に「安濃城探検隊」、12月15日に「上ノ村城・奥佐田城探検隊」を催す。小雨決行、荒天中止(警報発令時)。
▼11月17日=安濃町の安濃公民館に9時20分集合。コースは徒歩約5・7㎞、同城跡・安濃鉄道路線跡・阿由多神社など。12時に同公民館着。参加費500円(資料・保険代・土産付き)。
▼12月15日=白山町の猪の倉温泉しらさぎ苑駐車場に9時半集合。徒歩約6㎞。両城跡を訪ねたあと同温泉で昼食をとり、土産を受け取る(入浴割引券配布)。参加費1500円(昼食・資料・保険代・土産付き)。
▼申し込み方法(両日共通)=往復葉書で、〒514─0009、津市羽所町700 アスト津2階 津観光ガイドネット「山城探検隊」係へ。往信用葉書裏面に、参加者の住所・氏名・☎・参加する月日を記入。1枚の葉書で3名まで申し込み可。返信用葉書の宛名に代表者の住所・氏名を記入。返信用裏面は空白にする。
▼申込締め切り=11月17日分は11月10日必着、12月15日分は11月20日必着。12月15日分は、申込後、返信葉書で指定の口座番号が知らされ、参加費を振り込むことで参加できるようになる。
▼定員=各日50名。
▼問い合わせ先=津市観光協会内の津観光ガイドネット☎059・246・9020へ。

雲井理事長(右)に浄財を贈る楠相談役

雲井理事長(右)に浄財を贈る楠相談役

集まった来賓を前に挨拶する楠社長

集まった来賓を前に挨拶する楠社長

10月28日、津市新町のプラザ洞津で「三重電業㈱」=楠幸治社長、津市あのつ台=の70周年記念式典及び祝賀会が催された。
同社は、有名ハウスメーカーを中心とした一般住宅の電気設備工事から工場や官公庁などの大規模な電気設備の設計・施行・メンテナンスまで幅広い電気工事業を展開。更に、防犯設備工事や太陽光発電なども手掛けている。
同社のスタートは昭和22年5月。元々、大阪で電線などの電気工事用資材を販売する商社を営んでいた創業者の髙間清輔さんが昭和19年、戦火を避けるために津に疎開。 戦後に商売を再開したが、戦災復興で資材の販売よりも直接工事をした方が利益がでるという取引き先のアドバイスを受け、個人企業「三重電機工業所」を津市上浜町に設立。その後、昭和41年に髙間さんの娘・清子さんと結婚を期に現在の楠修次相談役が社長に就任し、時代の風を読みながら、企業を大きく成長させた。そして、平成13年に楠相談役の長男である現在の楠幸治社長が代表取締役に就任。21世紀の社会ニーズに合致した新たなアプローチで企業として躍進を続けている。
祝福に駆けつけた約70名の来賓の前で、楠相談役が「これまで時代の大きな変化と共にコツコツと成長ができた。これは先人を含め、多くの皆様に支えて頂いたおかげ」と深く感謝。続く、楠社長も会社の歴史を黎明期から紐解きつつ、「これからも誠心誠意を社是とし、力強く歩んでいく」と語り、百周年に向けた決意を新たにした。
また、楠相談役は喜寿の記念に自殺防止の電話相談を行っている「三重いのちの電話協会」の雲井純理事長に浄財を贈った。

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