今年の受賞者たち

今年の受賞者たち

17日、津市役所で津市文化功労賞、津市文化奨励賞、津市スポーツ功労賞、津市スポーツ奨励賞、津市教育功労者の表彰式があった。
今年は11名と2団体が受賞。文化、スポーツの各方面での長年の功績がある人や、今後の飛躍に期待される人に贈られるもので、受賞者に前葉泰幸市長から、表彰状が贈られた。
津市出身の国学者で50音順の国語辞典「和訓栞」を著した谷川士清の顕彰活動を行っており、津市教育功労者表彰を受けた「谷川士清の会」の池村幸久代表は「今回の受賞は99年の発足以来の実績が認められてのことで諸先輩方のおかげ。これからも士清さんを知ってもらえるように活動したい」と語った。
受賞者は以下(敬称略)
▼津市文化功労賞…黛元男
▼津市文化奨励賞…兼重優子
▼津市スポーツ功労賞…野田登
▼津市スポーツ奨励賞…青山孝明、太田悠斗、杉野正尭、中村日南、南里研二、土方直樹、ビャンバスレン・ハリウン、藤本大輝
▼津市教育功労者…高茶屋日本語教室がんばる会、谷川士清の会

新海佑太さんと、先月から住んでいる一戸建ての家

新海佑太さんと、先月から住んでいる一戸建ての家

三重大学大学院生物資源学研究科修士1年で猟師の新海佑太さん(24)は、同大2年の時から、津市白山町上ノ村地区で住民らによって行われている「上ノ村環境保全プロジェクト」(3面の記事参照)に参加。
当初は同プロジェクトの獣害対策に関わることが目的だったが、住民達と盛んに交流し、今では地域に溶け込んでいる。先月初めには、同地区の成願寺前にある空き家だった一戸建てを借り移住した。

新海さんは愛知県豊田市出身。子どもの頃から生き物が好きで、高校生のときから猟師になりたいと思っていた。
「狩猟は、食べる楽しみがあるだけでなく、一番密接に生き物に触れられる活動」と話す。
友人の誘いで同プロジェクトに参加し、メンバーのベテラン猟師に師事。鹿や猪の獣害対策を実践する中で、駆除対象の動物だけでなく、それらの動物と人との繋がりにも目を向けるようになった。昨年には同大に罠専門の狩猟サークル「トラッパーズ」を設立し、上ノ村と、同大学附属農場で活動している。
そして、以前は同大学院の近くに住んでいたが、自然豊かで大学院へ車でアクセスしやすい上ノ村に住んでみたいと思い、プロジェクトメンバーに相談したところ、この空き家の所有者との橋渡しをしてもらい、借りることができた。
今後、捕獲した動物を自家消費するため、家の中に解体用の流し台などを設置する予定だそう。また、同居人を迎えてこの家をシェアハウスにすることも検討している。
新海さんは、「上ノ村は、人間同士の繋がりが、一言では表せないが、素晴らしい。プロジェクトに参加して、獣害対策は地域密着で行うべきだと考えるようになりました。将来は、公務員になり獣害対策に携わりたい」と話した。

關敬介さん

關敬介さん

關さんの蒔絵作品

關さんの蒔絵作品

津市久居相川町の「關佛壇製作所」の蒔絵師・關敬介さん(39)は、伝統の技の魅力を新たな形で発信している。
蒔絵とは、漆で絵や文様などを描き、それが乾く前に金、銀、錫、色粉などを定着させる技法。日本の漆工芸の代表格。
關さんは小さい頃より絵を描くことが好きで、家業で仏壇の製造販売をしていたため、蒔絵は非常に身近な存在だった。高校卒業後に京都伝統工芸専門学校(現京都伝統工芸大学校)に入学。2年間、知識や技術を学んだ後、当時学校で講師をしていた師匠に弟子入りし、9年ほど京都で自身の技を磨いた。その後、実家に戻り仏壇の製造に携わってきた。
仏壇の蒔絵の図柄は花鳥や親鸞聖人の説話の一場面などを描いたものが中心。その他、仏壇店によるオリジナルの図柄もある。關さんも身に着けた技術をふるい蒔絵を描いてきたが、近年では仏壇の需要が低下。危機感を感じる中、どのようにすれば伝統の技を多くの人々に伝えられるかを模索するようになった。
その結果、思いついたのが仏壇以外のものに蒔絵を描くこと。お客さんに頼まれた茶道具の棗から、スマートフォンのケースやアクセサリ、仏具の鈴、万年筆など身近なものに描くだけでなく、伝統的な図柄の色味を鮮やかなものに変えたり、可愛いキャラクターなどを描いた作品を写真投稿サイトのインスタグラムにアップしたところ大きな反響があり、全国どころか海外からも注文の依頼があった。シリコン以外大抵の素材に描け、依頼者の希望に沿ったオリジナルの図柄もオーダーを受け付けている。
また、写真しか残っていない蒔絵の復元も行い、顧客から喜ばれたこともある。そのほか、伝統の技の魅力を伝えるために、大人から子供まで楽しめる蒔絵のワークショップも好評を得ている。
關さんは「手仕事の素晴らしさを伝えていきたい」と笑顔。今後はアクセサリなど様々なジャンルに応用しながら、蒔絵をより身近に感じられる作品作りに取り組んでいく。
問い合わせは☎059・255・2666へ。

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