2017年11月

協定書を手にする栗原学長(左)と竹上市長

協定書を手にする栗原学長(左)と竹上市長

高田短期大学=津市一身田豊野、栗原廣海学長=が、松阪市と、子育て支援やキャリア教育推進などに関する連携・協力協定を締結した。同短大には子ども学科とキャリア育成学科があり、子ども学科の卒業生は、多くが、保育園や幼稚園などで子供に関わる仕事に就く。一方、松阪市では様々な子育て支援政策を実施しているが、保育士の確保が大きな課題。定員180人の認可保育園が、保育士不足で58人しか受け入れられなかったケースもある。

そこでこの協定では、松阪市が開いているイベントに同短大教員が参加し保育の仕事について話すなどして、学生が卒業後、同市で保育に携わるきっかけづくりを行う。
15日に松阪市役所で協定締結式が行われ、栗原学長は「ほんのわずかでもお力になれることがあれば」などと話し連携・協力への意欲を示した。

今年の受賞者たち

今年の受賞者たち

17日、津市役所で津市文化功労賞、津市文化奨励賞、津市スポーツ功労賞、津市スポーツ奨励賞、津市教育功労者の表彰式があった。
今年は11名と2団体が受賞。文化、スポーツの各方面での長年の功績がある人や、今後の飛躍に期待される人に贈られるもので、受賞者に前葉泰幸市長から、表彰状が贈られた。
津市出身の国学者で50音順の国語辞典「和訓栞」を著した谷川士清の顕彰活動を行っており、津市教育功労者表彰を受けた「谷川士清の会」の池村幸久代表は「今回の受賞は99年の発足以来の実績が認められてのことで諸先輩方のおかげ。これからも士清さんを知ってもらえるように活動したい」と語った。
受賞者は以下(敬称略)
▼津市文化功労賞…黛元男
▼津市文化奨励賞…兼重優子
▼津市スポーツ功労賞…野田登
▼津市スポーツ奨励賞…青山孝明、太田悠斗、杉野正尭、中村日南、南里研二、土方直樹、ビャンバスレン・ハリウン、藤本大輝
▼津市教育功労者…高茶屋日本語教室がんばる会、谷川士清の会

新海佑太さんと、先月から住んでいる一戸建ての家

新海佑太さんと、先月から住んでいる一戸建ての家

三重大学大学院生物資源学研究科修士1年で猟師の新海佑太さん(24)は、同大2年の時から、津市白山町上ノ村地区で住民らによって行われている「上ノ村環境保全プロジェクト」(3面の記事参照)に参加。
当初は同プロジェクトの獣害対策に関わることが目的だったが、住民達と盛んに交流し、今では地域に溶け込んでいる。先月初めには、同地区の成願寺前にある空き家だった一戸建てを借り移住した。

新海さんは愛知県豊田市出身。子どもの頃から生き物が好きで、高校生のときから猟師になりたいと思っていた。
「狩猟は、食べる楽しみがあるだけでなく、一番密接に生き物に触れられる活動」と話す。
友人の誘いで同プロジェクトに参加し、メンバーのベテラン猟師に師事。鹿や猪の獣害対策を実践する中で、駆除対象の動物だけでなく、それらの動物と人との繋がりにも目を向けるようになった。昨年には同大に罠専門の狩猟サークル「トラッパーズ」を設立し、上ノ村と、同大学附属農場で活動している。
そして、以前は同大学院の近くに住んでいたが、自然豊かで大学院へ車でアクセスしやすい上ノ村に住んでみたいと思い、プロジェクトメンバーに相談したところ、この空き家の所有者との橋渡しをしてもらい、借りることができた。
今後、捕獲した動物を自家消費するため、家の中に解体用の流し台などを設置する予定だそう。また、同居人を迎えてこの家をシェアハウスにすることも検討している。
新海さんは、「上ノ村は、人間同士の繋がりが、一言では表せないが、素晴らしい。プロジェクトに参加して、獣害対策は地域密着で行うべきだと考えるようになりました。将来は、公務員になり獣害対策に携わりたい」と話した。

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