通勤の途中に保育園がある。朝はちょうど送りの時間で、親子で保育園に向かう姿をよく見る。
今朝の親子は、自転車の後ろの幼児用椅子にピンクのヘルメットの幼児を乗せていた。寒い朝は手も冷たいだろうに、ママは素手で自転車のハンドルをつかんでいた。
子どもは動物イラストのダウンジャケットに耳当て。大人しくちょこんと座っていた。「かわいい!」車で見ている私の胸がキュンキュンした。
こういう場面は私にも経験がある。自転車の後ろの椅子に長男、前の椅子に次男、そしてハンドルには買い物袋。傍から見れば危なっかしい姿で、自転車を漕いでいた。
子ども達を歩かせるのは大変だ。あっちを見たりこっちを見たり、「だっこ」をせがんたり。そして私はいつも気が急いていて、「早く早く」と言ってしまう。
でも、自転車に乗せてしまえば楽しかった。力いっぱいペダルを踏むと自転車はグイグイ進む。向かい風も坂道も気にならない。前へ前へ。若かったと言えばそれまでだが、疲れを知らなかった。子ども達と過ごす毎日は、忙しかったが充実していた。
今朝のママもきっとそうだ。保育園に送り届けて職場に向かう頃には頭の中は仕事のこと。お迎えの自転車では、子どものことと今夜の食事と家事の手順。いつも頭は何かでいっぱい。その忙しさが幸せの実感だ。(舞)