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今年、表装師として60年目という節目を迎える村田義行さん(79・津市一身田平野、耕紙堂)と、そのお弟子さん4人による「表装五人展」が2月3日㈯~5日㈪までの10時~17時(最終日は16時まで)、津市一身田町、高田本山専修寺隣りの高田会館大ホールで開かれる。後援=真宗高田派本山専修寺、全国表具経師内装組合連合会、三重県表具内装組合連合会、津中日文化センター。協賛=小林滋子と社中(華道池坊)、善進会。
表装は仏教と共に日本に伝来し開花。千有余年の長い歴史の中で、先人らが創意と工夫を重ねて、華道・茶道と共に和の文化の象徴となった。
村田さんは昭和34年に父親の経営する村田表具店(現・むらた表具店)に入り、研鑽を積んできた。平成5年・三重県知事表彰、同9年・卓越技術者に贈られる労働大臣賞(現代の名工)、同15年には黄綬褒章を受章。
その高い技術力で高田本山表具御用達となり、文化財修復でも活躍する。
他の4名も、村田さんの下で技術を磨き、今では各自の表具店の店主として活躍している=川邊知紀さん(48・津市長岡町、川邊章月堂)、小柳津猛さん(静岡県藤枝市、表具・インテリア小柳津)、宮崎祐史さん(41・津市栄町、むらた表具店)、原和弘さん(四日市、東光堂ひょうぐ店)。
今展では、伝統的な仏具の掛軸、屏風、額装に加え、洋間にも映える創作表具に力点を置いた作品を中心に約50点を展示。中には、お気に入りの写真や、お孫さんが描いた絵の画用紙を薄く剥ぎ掛軸に仕上げた作品、カラフルな色彩を用いながらモダンに仕上げたふすまなど、現代の生活でもお洒落に使えるアートな作品など楽しめる内容となっている。
村田さんは、「今では表具師の仕事を知らない人も多い。この機会に、昔ながらの高い表具技術を生かしたモダンなインテリアとしての表具の面白さを表わした作品をご覧になっていただき、表具の世界を身近に感じていただけたら」と話す。
問い合わせは、むらた表具店☎059・225・4041へ。
2018年1月25日 AM 4:55