久しぶりに出かけた回転ずし店は、案の定混んでいた。受付機の横の待合コーナーには、老若男女がひしめいていた。視線のやり場もなくて、壁のポスターを見ると、「節分海鮮太巻」、「地元の旬素材」などの文字が躍っていた。
ようやく番号が呼ばれて席につくと、私はいそいそとタブレット操作に取り掛かった。まずは「期間限定!売切れ御免!」と書かれたすしをタッチして注文する。「おいしそう!」
「きっと売切れなんて発生しないだろうけど、このすしが魅力的に見えてしまう」と自覚した。メニューの一番先に出てきて、「限定」と書かれていたら、誰もがタッチするだろう。多くのすしの中から自分で選んだつもりでも、実は店に選ばされている。
これは、行動経済学で言うところの「ナッジ」だろう。特定のすしを選ぶように、そっと背中を押されている感じ。
店の利益が大きいものばかりに誘導されたら悔しいが、新鮮で安くておいしいすしが食べられるなら、客である私には何の不都合もない。特定のものに集約して仕入れることでコスト削減になるなら、店だけでなく客も利することになる。
たぶん、他にもいろんな場所でナッジが仕掛けられていて、私たちは気づかないうちに特定の行動をさせられているだろう。それでも良いけれど、少し気になる。(舞)

クラウンショーを楽しむ子供たち

クラウンショーを楽しむ子供たち

13日、国際ソロプチミスト三重─アイリス(佐野章子会長)が、津市羽所町のアスト津内の津市アストホールで「アイリス夢ひろば」を開いた。
三重県下にある9の児童養護施設で生活する3歳~18歳の子供たち約100名を招待した。
児童養護施設で生活している子供たちは、育児放棄、虐待などで複雑な問題を抱えており、一瞬でも笑顔になってくれればという思いで企画。今年で3回目。
ステージでは「トッポとなっつ・くーり」のクラウンショー。コミカルな動きや、自転車など様々な道具を使った芸を披露するたびに子供たちは大爆笑だった。続いては、子供たちにも人気のお笑い芸人、にゃんこスターのリズム縄跳びでもお馴染みの大塚愛の「さくらんぼ」を会場のみんなで踊った。
最後はお菓子のつかみ取りで盛り上がり、子供たちも終始笑顔で楽しんでいた。
佐野会長は「施設で過ごす子供さんたちが、元気に笑って楽んで頂けたら」と話していた。

津市久居東鷹跡町の津市久居総合福祉会館3階レクリエーションホールで2月12日(月・祝)①10時~②13時半~、アメリカで製作されたドキュメンタリー映画「パーソナル・ソング」(マイケル・ロサト=ベネット監督、2014年、78分)の上映会が開催される。
主催は三重映画フェスティバル実行委員会。
同映画は、高齢者福祉の現場で社会性の回復・改善を目的に積極的な導入が広まっている「音楽療法」の取組みを追った作品。認知症やアルツハイマー病に苦しむ人々に好きな曲を聞かせて、失われた記憶を取り戻そうとする画期的な実験を3年に渡って取材。そこには、想像をはるかに上回る豊かな表情を見せる人々の奇跡の姿があったという。
上映後には、県内の音楽療法活動の関係者の協力を得て、音楽療法の体験会が行われる。
▼入場料は前売り・当日とも500円(前売り券が完売となった場合、当日販売は行わない)。
▼午前の部のみ託児あり。一人500円。要事前申し込み。
▼問い合わせは三重映画フェスティバル実行委員会会長の田中さん☎090・8735・8971へ。

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