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あなたの会社のお客さまは誰ですか?
お客さまが困っていること、期待していることは何ですか?
あなたの会社はお客さまのために何ができますか?
①お客さまとは「生活者」
マスコミや専門書ではお客さまのことを無造作に「消費者」と表現しています。
まもなく確定申告の〆切が近づいていますが、「納税者」「地域住民」という言葉もよく聞かれます。たしかにモノを消費するから「消費者」ですし、税を納めるから「納税者」です、そして、地域に居住するから「地域住民」です。
しかし、お客さまは消費のためだけに、もちろん納税のために生きているのではありません。より豊かな生活(くらし)と充実した人生を送ろうと、食品や衣料や雑貨を購入し、電気・ガス・水道・交通等の公共サービスを利用している「生活者」です。
建設業においても建物を利用するのはすべて「生活者」ですし、飲食店で食事をされるお客さまも「生活者」です。どんな事業でも存続の原点は「生活者」です。
②「顧客ニーズ」という言葉では生活者の顔が見えなくなる
夕刻にお店に来店されたお客さまに、アンケートで夕飯の献立をお尋ねしたことがありました。 結果は、来店されるまで80%近くのお客さまは夕飯のメニューを考えていませんでした。
むしろ、今日は北風が強く寒いので温かい料理をつくってあげたいとか、久しぶりに家族全員が揃うので一家団欒を感じる料理をという漠然としたイメージを持って来店されます。期待するものはそれぞれのお客さまの生活(くらし)の中にあります。
専門家といわれる方々の書物には「顧客ニーズをつかまえろ」「いや、ニーズではなくシーズ(種)だ」「いや、むしろウォンツ(欲するもの)だ」とカタカナ英語が溢れ、結局、お客さまである生活者の顔を見ることができません。むしろ、混乱するばかりです。
簡単に言えば、お客さまは生活の中で「困っていること」を解決し、「期待すること」を実現したいと願い、商品やサービスを購入しています。そして、「期待すること」は目の前に出されるまで分かりませんが、見つけることができた時「こんなものが欲しかった」と感動されます。
③あなたの会社のお客さまは誰ですか?何に困っていますか?
大量生産・大量消費の時代に現パナソニック創業者松下幸之助氏が「水道から流れる水のように、廉価で大量に物資を供給することで人々を幸せにする」という「水道哲学」を唱え、総合家電メーカーに成長しました。
その時代は高度経済成長期であり、国民の平均年齢は30歳ほど、「努力さえすれば今日より明日を良くできる」という可能性を信じて、モノ不足という共通の悩みと明日への期待をもった時代、「人々」というくくりでお客さまを表現できた時代でした。
しかし、いま国民の平均年齢は46歳、悩みも期待もさまざまです。子育てに悩む夫婦がいます。年金生活に不安を抱え、両親の介護に悩む夫婦もいます。
もはや、お客さまを「夫婦」とか「消費者」とか「大衆」などという集団でとらえることができない時代になりました。
④お客さまを特定し、焦点を絞って「特異と得意」を集中する
日本の総合家電メーカーは競争の中で、すべてのお客さまの要望に応えようと、音響・映像・生活家電・デジタル家電のすべての分野の商品を製造し、販売してきましたが、サンヨーとシャープは中国系企業に買収され、東芝は半導体事業を売却せざるを得なくなりました。パナソニックもソニーも昔の姿はありません。
また、総合スーパーでも残された大手はイオンとセブン&アイとなり、3万坪30万品目の膨大な規模を持ってしても、お客さまからは「何でも揃っているが何も買うものが見当たらない」と酷評されています。
その原因は多岐にわたりすぎたお客さまの生活すべてに焦点を合わせようとしたため、さまざまな生活の変化をつかみきれず、困っていること・期待していることにお応えできなかったために信頼を失ったからです。
反面、コンビニエンスストアは僅か30坪・3000品目の商品だけで、地域のお客さまの生活と顔をみながら、ご要望に先回りし、今や郵便局2万4000店舗を凌ぐ5万7000店舗にまで成長し、老若男女がごく自然に利用する地域生活基盤になりました。
今こそ、本当に「困っているお客さま」に焦点を当てて、その悩みと期待に耳を傾け、あなたの会社が持つトキ・ヒト・モノ・カネ・情報という経営資源を「特異と得意」に集中すべき時代です。(㈱ブレーメン再健本舗代表取締役)
2018年2月8日 AM 4:55