hibari_1 hibari_2 hibari_3 津市在住の絵師・しま幸俊さん(80)は、自身と同年代の高齢者を喜ばせるために昭和を代表する大スター・美空ひばりの水彩画を描いた。
富山県出身のしまさんは、中学校卒業後に建設省の出先機関で働くが17歳の時、「自分にあった仕事を見つけたい」と一念発起し、上京。上野駅で見かけたスターの顔が精密に描かれた映画看板に感動し、すぐに近くの映画館の紹介で看板店に就職した。そこからは必死で働きながら、先輩の技術を見て盗み自分の技術を高めた。
その後は、一度は実家に戻り農業を手伝うようになるが、津市で働いていた伯父の勧めもあり、津市の看板店に勤めた後に27歳で独立。以来、大小問わず、看板を始めとする多種多様な広告物を手掛け、三重県の看板業界では、その名と腕前を知らぬ者がいないほどの存在となっている。
十年以上前に第一線を退き、趣味に興じる日々を送っていたが、身に付けた技術で、自分と同じ世代の高齢者を勇気づけれないかと久しぶりに筆を取り、新たな気持ちで社会貢献がしたいという思いで本名を伏せ、〝絵師〟として創作活動を始めた。
選んだ題材は、しまさんが学生の頃より大ファンだった美空ひばり。しまさんは東京で修行中の19歳の時に新宿コマ劇場で初めて、その姿と歌声を生で味わい感動した経験もある。
激動の昭和時代に多くの国民に勇気と感動を与え、惜しまれつつも天国へと旅立った希代のスターの姿を、縦120㎝×90㎝のキャンバスに精密な筆致で見事に描いている。現在までに描いた5点は、様々な時代の美空ひばりの顔と共に花なども描かれており、構図にもしまさんの卓越した技術が表れている。
しまさんの作品は、津市柳山津興の医療福祉生協のデイサービスえがおで、3月末まで展示されており、利用者のお年寄りにも喜ばれている。
しまさんは「残された人生を使って今後も描き続けていく。同じ世代の方々の方々に喜んでい頂けたら」と創作活動に意欲を燃やしている。今後も要望や機会があれば、作品を展示していく予定だ。