2018年3月

名阪国道の中瀬インター

名阪国道の中瀬インター

荒木又右衛門生誕地の碑(後日撮影)

荒木又右衛門生誕地の碑(後日撮影)

宵闇をヘッドライトの群れが切り裂く。私は疲労で鉛のように重くなった足を引きずりながら国道を西へと進んでいく。旧大山田村と旧上野市に入ると、そこは伊賀市荒木。
この地は、曽我兄弟や赤穂浪士と共に日本三大仇討として名高い「伊賀越の仇討ち(鍵屋の辻の決闘)」で大立ち回りを演じた荒木又右衛門(1599~1638)の生誕地。国道の荒木交差点には、それを示す碑もある。
又右衛門は、義弟(妻の弟)の渡辺数馬に乞われ、その弟の源太夫の仇である河合又五郎を討つのに協力したことで知られる。しかし、講談や歌舞伎、それをベースにした映画やドラマなどで語り継がれる中で、様々な誇張がなされた結果、36人斬りの剣豪というイメージが広く根付いている。これは実像とかけ離れたものであるが、自らの地位を捨て命がけで義弟に助太刀し、見事本懐を遂げる原動力となった義侠心に嘘偽りは無いと思う。彼の時代から400年近くになる現在、仇討ちという行為は遠い昔の野蛮な風習になってしまった。しかし、又右衛門の生き様が今も多くの人々の共感を呼んでいるのは、その侠気に他ならない。
荒木を越えると、いよいよ名阪国道の中瀬インター。私が現在歩いている国道163号は元々大阪市を起点に、旧上野市を経由し、終点の四日市市に至る路線だった。それが1965年の名阪国道開通に伴い、上野市から先の路線は切り離され、国道25号に編入された。名阪国道はこの国道25号のバイパスにあたる存在。関西と東海地方を結ぶ大動脈である名阪国道とは対照的に本線は、整備が行き届いていない〝酷道〟として有名だ。大阪の人の中には、いまだに163号が四日市に続く路線だと思っている人もいるらしい。
闇が深くなるにつれ、冷えた大気の刃が、少しずつ体力をそぎ取っていく。そろそろ疲労もピークだったので、インター手前のコンビニで休憩。暖かい店内には幸い休憩スペースがあり、ペットボトルのほうじ茶をちびちびやりながら、体力の回復を試みる。目的地の上野市駅までは約3㎞。
30分ほど休んで出発。インターの高架で、70代くらいの小柄な老婦人と一緒に信号待ちをしていると不意に話しかけられた。私が津市美里町から歩いてきたことを告げると「孫が家におったら、車で送ってあげるんやけど…」と心配そうな表情を浮かべている。孤独な夜の旅路に優しさの松明が灯る。「もう少しなので頑張ります」と老婦人に告げ、なけなしの気力と体力を振り絞りラストスパートに入る。
(本紙報道部長・麻生純矢)

ryo 津市高野尾町の「高野尾花街道  朝津味」で24日㈯、『熊野灘ブリ祭り』が開かれる。
朝津味は農業による地域振興をめざす施設。県下最大級の農産物直売所を備え、農家の収益拡大に取り組む一方、農業塾を開講し、後継者育成にも力を入れている。更に地域資源を生かした周辺地域との相互連携にも積極的で、今回尾鷲エリアとの連携をめざし実施。
漁業の町・尾鷲市早田で大型定置網漁に取り組んでいるのが、今回のイベントで使うブリを獲る㈱早田大敷。近年、高齢過疎化が深刻し、地域の柱である漁業の存続も危ぶまれる中、早田大敷は漁業塾を立ち上げ、漁業希望者に基礎知識を伝えるだけでなく、漁村で暮らすために必要なサポートなどを行う。その結果、同社の乗組員20名のうち半数以上が県内外Iターンの漁業者となった。
また、地元の有志が尾鷲市や三重大学などと連携し、まちづくりにも積極的にかかわり、魚の販売を行う合同会社「き・よ・り」も設立。今後も朝津味と「海と山のコラボ」を進めていく。
ブリは3月~4月に脂が乗って旬を迎えるが、同社の若い漁業者がより美味しい状態で届けられるよう「船上活け締め」を行い、臭みがない美味が楽しめる。
▼24日11時~、ブリの解体ショーと試食販売。試食&販売(ファーマーズマーケット)、フードコートでブリ丼提供。鳥羽市浦村マルサ商店の浦村カキ試食販売も実施。
4月7日・21日11時~、合同会社「き・よ・り」の朝どれ鮮魚販売。毎週土曜日開催予定。天候などで不良の場合は中止。
問い合わせは☎059・230・8701。

前回の展示場の様子

前回の展示場の様子

電々旧友会三重県支部津地区(濱野正光代表。会員600名)が主催する「第27回NTT─OB展」が3月16日㈮~18日㈰まで、津リージョンプラザ生活文化情報センター(展示室3階)で開かれる。10時~16時、最終日は15時まで。
NTTのOBが各々趣味の活動を紹介することと、仲間及び地域の人々との交流をはかることを目的に行う作品展。年に1回の開催は、「1年間をかけた作品づくりの楽しみと汗」と「会場における懐かしい人との再会・談話」が、制作者の生きがいの糧になっているという。
27回目の今回の出展作品は、日本画・洋画・押し花・アートフラワー・篆刻・伊勢型紙・ちぎり絵・書道・写真・彫刻・陶芸・刺繍・編み物・人形・俳句・短歌など20種類と幅広く、また、プロ級からお楽しみ作品まで作品のレベルも多様。110名が約150点を展示。
問い合わせは二郷さん☎059・256・6107へ。

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