検索キーワード
津市の偕楽公園には今年も多くの花見客が訪れることが予想されるが、近い将来それが楽しめなくなるかもしれない…。各地でサクラやウメなど、バラ科の樹木が外来生物「クビアカツヤカミキリ」による食害が発生しているからだ。現在、三重県内では未確認だが、隣の愛知県で全国で初めて見つかっており、強い繁殖力で徐々に生息域を広げていることから、油断できない状況。侵入に先んじた対策も必要だ。
「クビアカツヤカミキリ」は中国、モンゴル、朝鮮半島、台湾、ベトナムに自然分布しており、日本には輸入木材などに潜む形で流入したと考えられている。体長は25~40㍉。黒い体の胸部は赤く目立つのが特徴。
平成22年に愛知県のあま地域で発見されたことを皮切りに埼玉県、群馬県、東京都、大阪府、徳島県、栃木県での生息が確認されている。それに伴い、サクラの名所が被害にあったり、ウメやモモ、スモモの農業被害も発生している。メスの成虫は1個体で約1000個の卵を木に産みつけることもあるなど、強い繁殖力も問題となっている。現状を危惧した国は今年1月、生体の移動、飼育、販売等を禁じる特定外来生物に指定した。
三重県内では、まだ生息が確認されていないが隣接する愛知県内で確認されていることもあり、予断を許さない状況であるといえるが、まだ具体的な対策がなされていない状況だ。
木に侵入した幼虫は春から秋にかけて活動。木くずとフンが交じり合ったフラスを木の根元にまき散らすため、そのフラス自体やフラスを排出する穴、羽化した成虫が脱出した穴があることで被害が発生しているか確認できる。
一匹の幼虫が樹木を食べる範囲が広く、複数侵入した場合には枯死に至ることも。羽化した虫が周囲の樹木に飛び移り、繁殖を続け、何もしなければ周囲の木が全滅する可能性がある。
防除方法は、被害を確認した樹木への薬剤の樹幹注入や、被害木から羽化した成虫が飛び立たないようにネットを張るなどがある。しかし、これらの方法は確実ではなく、被害の発生した樹木と、その周囲の樹木を一気に伐倒することが、被害の拡大を防ぐには最善策となる。ただし、サクラは地域のシンボルや観光資源になっていることも多く、住民感情的にそれを容易に受け入られないことも予想される。
生息が確認されていない津市では、まだ何の対策も取られていない状況だが、市内にサクラやウメの名所を有するだけに侵入前に、市民への周知を行い、被害が発生した発見した場合に迅速な対応が取れるようにしておくことが重要といえる。市内では、カミキリムシが媒介するマツノザイセンチュウによる被害で御殿場海岸のマツが次々と枯死し、貴重な観光資源が失われたという事例もあり、そんな悲劇を繰り返してはならない。
愛知県内でも知立市は市内で被害が発生していないものの、生息を確認した場合、市民に情報提供を呼び掛けるといった対策を講じている。津市でも、被害に先んじ、サクラの木の近くに看板を立てて、市民への周知や発見情報の提供を呼び掛けるといった取り組みが求められている。
2018年4月4日 PM 4:32
ときめき高虎会(小林貴虎代表)は、4月28日㈯13時半~15時、津センターパレス2階会議室で、平成30年度歴史講演会を開く。講師は中村光司氏(津市教育委員会学芸員)。演題は「激動の時代を乗り越えるための ブレーン:有造館に集った俊英達〜齋藤拙堂、堀江鍬次郎、柳楢悦〜」。
津藩有造館督学・齋藤拙堂の提案で当時の最先端技術を学ぶために長崎の海軍伝習所に送られたのが、堀江鍬次郎、柳楢悦ほか10名。
長崎から比較的距離のある津藩からこれだけの数送ることができたのは、藩の財政状況と藩士たちの意識の高さによるもの。当時の国内国際情勢と併せて、津藩に優秀な人材が輩出された背景やその後の活躍について解説する。
入場無料。聴講費は同会会員は無料。一般の人は500円。申込み不要。直接会場へ。
問い合わせは小林代表☎090・1751・5460。
2018年4月4日 PM 4:28
三重テレビ放送㈱「三重テレビ社会事業委員会」=長江正委員長(同社代表取締役社長)=が、「社会福祉法人三重県社会福祉協議会」=井村正勝会長=に、平成29年度に県民から寄せられた地域福祉推進のための浄財20万円を寄託した。
同委員会は昭和63年に設立され、三重県の社会福祉の向上・発展の一助となるため、視聴者などからの浄財をもとに、福祉施設や、災害の被災者への支援を行っている。
今年度の浄財は、三重県社交飲食業生活衛生同業組合からの15万1千円に、同社の寄託金と前年度繰越金を加えたもの。 22日に同社の間野丈夫取締役が津市桜橋の同協議会を訪れ、井村会長に浄財を寄託し「県内の放送局として今後も(寄託金を贈る)活動を続けていきたい」と話した。井村会長は謝辞を述べ「使い方をじっくり検討させて頂きます」と話した。
2018年4月4日 PM 4:24