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津市上浜町の「おぼろタオル㈱」=加藤勘次代表取締役社長=は明治41年(1908)、日本画家でもあった故・森田庄三郎氏が創業。大正7年(1918)に「㈱朧浴巾商会」が設立され、同15年(1926)、現社名に改称した。
庄三郎氏は、当時珍しかった図柄入りのタオルを作りたいと「朧染タオル製造法」の特許を取得して創業。タオルのヨコ糸だけを染める画期的な技術で、柄はタオルが乾いた状態ではおぼろげに見えて、水や湯に濡れると鮮明に浮かび上がる。 さらに芸者など女性たちのニーズに応え、化粧用タオルとして日本発の「二重袋織りガーゼタオル」も開発し、昭和2年(1927)に発売。
日本画家ならではの繊細な感性と、「使い手を喜ばせるものを作りたい」という想いから生まれたこれらの商品は、国内のタオルメーカーでは珍しい一貫生産体制で作られ、全国に広まった。
そして同社はこの想いを継ぎ技術革新を繰り返している。90年代に入り、安価な海外産タオルに押され売り上げが大幅に落ち込んだが、これを機に、約2年前から、100年以上かけて培った技術を活かし、高価格で上質な商品「おぼろ百年の極」の開発に取り組んだ。
これは風呂上りに使うタオルで、ボリュームがありながら軽量で吸水性・拭き心地も抜群。昨年発売し、先月、国内の優れた商品などを認定する「おもてなしセレクション2018第1期商品部門」で金賞を受賞した。
また地元企業として三重県や津市を広くPRするため、昨年、会社ロゴを変更。三重の丸の中に「津」の文字があるデザインを取り入れた。
庄三郎氏のひ孫で、取締役の森田壮さん(39)は「今後も商品開発などで(業績を伸ばし)給与水準を上げ、従業員や、地域の方にも誇りをもってもらいたいです」と話している。
2018年5月16日 PM 1:35