県職員退職者の団体、一般財団法人三重県友の会一志支部(服部卓郎支部長)は、18日14時から津市久居東鷹跡町の久居総合福祉会館南館3階レクリエーションホールで地域貢献活動の一環として絆づくり講演会「地域の歴史を知ろう」を開催する。参加無料、一般聴講大歓迎。
今回の講師は昨年に続き本紙会長で津城復元の会並びに津観光ガイドネット会長の西田久光。演題は「富士山宝永大爆発と津藩」。
富士山は活火山だが、平安時代の永保3年(1083)から約620年間静穏だった。徳川5代将軍綱吉時代の宝永4年(1707)10月、東海・南海・西海道で大地震・大津波が発生し、その約2か月後に海抜2700m付近で大爆発。溶岩は流出しなかったものの吹き飛ばされた岩や火山灰は推定10億㎥。甚大な被害をもたらし、更に2次被害として麓の酒匂川流域で大雨時の河川氾濫が予見され、実際その後に洪水が頻発した。
被災地の大半は小田原藩領で、同藩は復旧工事は一藩の力では不可能として被災地を幕府に返上し、幕府は翌年1月から3次にわたり10藩に河川改修命令を出した。
津藩は第2次出動組。その優れた施工ぶりは後に建立された記念碑に刻まれるなど被災地の人々の記憶に永く残った。講演では「神速」と被災地民に讃えられた津藩の災害対策工事の概要を紹介する。
問い合わせは田端さん☎293・1782、又は人見さん☎090・7608・6036へ。