「黄山運峰」多門志風さん作

「黄山運峰」多門志風さん作

津駅隣りのアスト津5階津アストプラザのギャラリー1で5月11日㈮~14日㈪まで「第17回文人趣味・遊墨書画展」が開かれる。10時~17時(最終日は16時まで)。入場無料。主催=墨の美研究会・墨志舎。後援=津市、津市教委。
同研究会(多門志風・代表)は、墨色の持つ無限の可能性に惹かれたメンバーらが、墨による自己表現を学ぶ合うグループ。主に津市と松阪市で創作活動している。いわゆる「文人趣味」にあやかって、むやみに競争せず、世間の評価もあまり気に留めず、アマチュアとして、あくまでも自由に、遊墨と称して、心地よい作品作りを楽しんでいる。
今展では、「墨と水に和のこころを託して」をテーマに各々の出品者の感性を尊重し、日本の伝統文化や精神を大切にしながらも、既成の枠にとらわれない自由な表現による18名の水墨画など44点と、書・刻字2名の6点を展示している。
初日の11時からオープンイベントを開催。フルートとピアノのデュオの演奏と奏者とのコラボで水墨席画を披露する。
問い合わせは、多門さん☎059・255・2279へ。

「おぼろ百年の極」と、会社ロゴが載ったパンフレットを手にする森田壮さん

「おぼろ百年の極」と、会社ロゴが載ったパンフレットを手にする森田壮さん

津市上浜町の「おぼろタオル㈱」=加藤勘次代表取締役社長=は明治41年(1908)、日本画家でもあった故・森田庄三郎氏が創業。大正7年(1918)に「㈱朧浴巾商会」が設立され、同15年(1926)、現社名に改称した。
庄三郎氏は、当時珍しかった図柄入りのタオルを作りたいと「朧染タオル製造法」の特許を取得して創業。タオルのヨコ糸だけを染める画期的な技術で、柄はタオルが乾いた状態ではおぼろげに見えて、水や湯に濡れると鮮明に浮かび上がる。 さらに芸者など女性たちのニーズに応え、化粧用タオルとして日本発の「二重袋織りガーゼタオル」も開発し、昭和2年(1927)に発売。
日本画家ならではの繊細な感性と、「使い手を喜ばせるものを作りたい」という想いから生まれたこれらの商品は、国内のタオルメーカーでは珍しい一貫生産体制で作られ、全国に広まった。
そして同社はこの想いを継ぎ技術革新を繰り返している。90年代に入り、安価な海外産タオルに押され売り上げが大幅に落ち込んだが、これを機に、約2年前から、100年以上かけて培った技術を活かし、高価格で上質な商品「おぼろ百年の極」の開発に取り組んだ。
これは風呂上りに使うタオルで、ボリュームがありながら軽量で吸水性・拭き心地も抜群。昨年発売し、先月、国内の優れた商品などを認定する「おもてなしセレクション2018第1期商品部門」で金賞を受賞した。
また地元企業として三重県や津市を広くPRするため、昨年、会社ロゴを変更。三重の丸の中に「津」の文字があるデザインを取り入れた。
庄三郎氏のひ孫で、取締役の森田壮さん(39)は「今後も商品開発などで(業績を伸ばし)給与水準を上げ、従業員や、地域の方にも誇りをもってもらいたいです」と話している。

伊勢市にオーガニックビュッフェレストラン「クロフネファーム」がある。
明るいお店で、週末は家族連れで行列ができる人気だ。
ここは就労支援持続A型施設事業所の認定も受けており、身体・知的・精神に障害のある方たちにも働いてもらえるお店でもある。
障害があっても、誰よりも早くお料理が足らなくなったことに気づいて走る男の子。
人と話せなくても、笑顔でお料理を作れる女の子…「ありがとう」があふれるレストランである。
お客にやさしいのはもちろんだが、スタッフ同士がやさしく気遣い合う雰囲気に、心もやさしくなる。
全国から来客のある、有名な人気店だというのもうなずける。
このレストランのオーナーは、宮川村の山の中で生まれた中村文昭という男である。
皇學館高校を辛うじて卒業した中村は、18歳で家出同然で単身上京する。職務質問を受けたお巡りさんが友人第1号となり、弟のように可愛がられ、仕事・食事の世話をしてもらう。
何よりもご縁を大切にする中村は、野菜の行商から始めて、行商で得た資金を元に六本木に飲食店を開店。出会いが出会いを生み、5店舗まで拡張し、21歳の時、三重県に戻り伊勢市で10席の飲食店「クロフネ」をオープンした。
26歳の時には、リビングカフェ「クロフネ」をオープンし、最高に幸せなレストラン・ウェディングを演出し、大成功を収めた。
やがて彼は、自らの経験や思いを語ってくれという「頼まれごと」を引き受け2000年から講演活動を開始するのだが、全国各地で絶賛の嵐が巻き起こり、今では年間300回の講演をする大人気者となっている。
また、講演会を行う一方で、競争社会に夢を持てない、ひきこもり・ニートと呼ばれる若者達と一緒に農業を行う『耕せ!にっぽん』も北海道で事業展開させている。
農家の高齢化や過疎化が進む現状の中で、食の安全と食糧自給率の問題を、定職につかない若者の力で解決しようと考える中村の目標は「GNS(国民総安心感)」の向上だという。
中村文昭はこう言う。
「夢がない…なくても結構。
目標がない…それでも結構。
出会った人を、目の前の人を、出会うたびに、その人ごとに、喜ばせていってご覧なさい。
思いもしなかった、あなただけの素晴らしい人生が目の前に開けてきますから。
何故なら人生は出会いがすべて。
出会った人を喜ばせることから道は開けるのです。
だから、頼まれごとは、試されごとです」と。
また、中村は言う、「何のために」と。
「あなたは何のために人生を生きていますか?」
「あなたは何のために仕事をしていますか?」
ところで、私が師と仰いでいた、伊勢修養団の中山靖雄先生は、中村文昭氏を講演家として世に送り出した彼の恩人でもあった。
中山先生は、私の顔を見るたびに「文昭くんに会ったか?」と訪ねた。
「先生、まだご縁がないんですよ」と答えると、早く会いなさいねと言われた。
また、中村氏には「赤塚さんに会ったか?」と聞いておられたという。
同じように「まだご縁がないんです」と答えていた中村氏であった。
ところが中山先生が亡くなったとき、この3人の共通の友人である一人の女性から泣きながら電話がかかってきた。
「私がご縁を繋げたらよかった、中山先生が生きておられるうちに。でも、四十九日の間は先生の魂がまだ近くにいてくれる。赤塚さん、すぐに文昭くんと会って!」
彼女は同様に中村氏にも連絡し、私は中村文昭氏と雲出にある私のログハウスで会った。
1時間ほど話すつもりが、8時間にも話は及んだ。
互いの話に感動し、泣いた。やまとのこころが強烈に響き合った。
中村氏はクロフネのスタッフにも聞かせてやりたいと言い、数日後泊りがけで仲間を連れて津に来てくれた。
それ以来、私は、中村文昭氏が主宰する「ご縁塾」「ご縁紡ぎ大学」の講師として全国各地で講演させていただくようになった。また、「やまとこころのキャンドルサービス」特別版のDVDがクロフネカンパニーから発売され、広められていることに感謝している。
出会いは宝だと、しみじみと思う。
(赤塚建設㈱社長)

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