三重県が平成27年6月、津市内に開設した、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ相談窓口「みえ性暴力被害者支援センターよりこ」の女性相談員に活動について話を聞いた。同センターには3名の女性相談員が所属し電話やメールでの相談に対応。希望に応じ医療・司法など関係機関の支援が受けられるよう助言・提案している。相談件数は年間3百件以上。相談者が来所し面談する場合がある事から、所在地の詳細はプライバシー保護のため非公開。

「よりこ」の面談室

「よりこ」の面談室

──活動において大事にしている事が3つあるそうですが何ですか。
当センターは、相談者の方に「寄り添う心」をもって支援していくという意味を込め「よりこ」と名付けられました。何らかの支援を行うかどうかに関わらず、相談者に「心に寄り添ってもらったな」と感じて頂けるような対応ができるよう心がけています。また支援において一番大事なのは相談者の主体性や自己決定を尊重する事だと思います。相談員は、これまで培った経験から得た「こういう場合はこう」というものを客観的な情報として提示する事はあっても、価値観を押し付ける事はしません。
さらに相談者が潜在的に持っている力を極力生かすようにしています。被害にあったことで打ちのめされてしまっているかもしれませんが、眠っているご本人の力があるので、相談員がきちんとタイミングを見極めたうえで、ご本人ができる事を少しずつやっていくという事を積み重ね、自分の足で立って頂くのを大事にしています。
ご本人が「自分はできる」と実感するのはすごく大きな事で、回復への道のりだからです。
──今後の課題を教えてください。
不眠などの精神的な症状から回復できない相談者も多いです。けれど、精神科医の方は、PTSD等の病気には勿論詳しいですが、性暴力被害の専門的な知識を持っていらっしゃる方は少ないように思うので、見つけて連携していきたいです。
また性暴力は被害者に長期間にわたり影響を及ぼすため、途切れのない支援はよりこだけでは難しいので、関係機関とのより強いパイプづくりを行っているところです。
そして去年、刑法が改正されました。(※強姦罪の名称を強制性交等罪に変更し、女性に限定されていた被害者に男性を含めるなど、厳罰化された)。性暴力被害者イコール女性だけ、ではないので、県では、LGBT(性的少数者)の方も含め相談者の性別に関係なく対応できる体制を作ろうとしている最中です。
──ありがとうございました。
「よりこ」の相談専用電話=津253・4115(10時~16時受付。土日祝・年末年始除く)。