作業後に美しくなった碑

作業後に美しくなった碑

作業を行う荒木さん

作業を行う荒木さん

大正5年(1916)に建立された津偕楽公園内にある幕末の漢学者で津藩校・有造館の督学を務めた齋藤拙堂(1797~1865)の功績を讃える「拙堂先生頌徳碑」が美しく蘇った。
拙堂は幕末を代表する漢学者であり、吉田松陰や河井継之助ら多くの文人との交流を持ったことでも知られる。この碑は当時の津の財界人が発起人となり、拙堂没後50年の節目に建立。二松学舎大学の創始者で拙堂の弟子である三島中州の撰による文が刻まれている。
しかし、建立から100年以上が経過し、碑には汚れやコケが付着し、読みづらくなっていた。拙堂の功績を広く伝えるために活動する「齋藤拙堂顕彰会」=齋藤正和会長=は今年2月に碑の近くに、内容を記した説明版を設置したが、碑そのものを美しく蘇らせたいと思っていた。しかし、高圧洗浄機を使うと碑を傷める可能性があり、手を出せずにいた。
新聞報道で、この碑を知った「お墓掃除本舗」=本社・津市南が丘=の荒木一茂さんからボランティアで協力したいという申し出があり、同会も快諾。荒木さんは機械に頼らない手洗いで墓石を洗浄し、長い年の汚れも落とす高い技術を持つ。今月4日より作業を行い、ブラシなどで丁寧に碑を磨き、石そのものの美しさも蘇った。
荒木さんは「津にこんなに凄い方が居たということを知って頂くきっかけになれば」と話した。