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かりんとうをもらった。つやつやとした黒砂糖に包まれたごつごつの塊は、一つひとつがずしっと重みを感じる仕上がり。
「これはだめだろうな」と真っ先に思う。見るからにカロリーが高そうだ。小麦粉生地を油で揚げて、黒砂糖液にくぐらせて乾かして。
でも、美味しいのだ、これが。カリッと歯を立てると濃厚な甘みが口の中に広がる。そして黒砂糖の香りがまた良い。気が付くと、一袋がお腹の中に入っていた。
油と砂糖のゴールデンコンビは人類を魅了する。飢餓に備えてDNAにプログラムされている嗜好だから、袋の中身が尽きるまで逃れようがない。自分に向かってそんな言い訳をしていたら、昔のことを思い出した。
高校生の時、担任の先生が脳出血で入院された。退院後、学校近くのご自宅で静養されていると聞いて、友人と二人お見舞いに出かけた。二人でお金を出しあって買ったのが、老舗のかりんとうだった。
先生と少しお話したのだが、印象薄い女子高生二人が来たことに先生は戸惑っておられた。特に目をかけられていた生徒でもないのに、どうしてお見舞いに行くことになったのかが思い出せない。かりんとうの缶だけが鮮やかに記憶にある。
かりんとうは夏が良い。冷たい麦茶と一緒に。この暑さで少々のカロリー過多も相殺されるだろう。 (舞)
2018年7月26日 AM 4:55