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主催者挨拶は、大阪商工会議所の会頭であるAPTECの会長。そして、マドリードの国連世界観光機関の新しい事務局長だ。
彼は在スペイン・ジョージア(旧称グルジア)大使などを務め、今年1月に就任、年頭メッセージでは気候変動との闘いについても言及していたが、今回はどちらかといえば主賓のようである。彼はバルセロナを好例として挙げると、冒頭でAPTEC会長が述べた4つのメガ・スポーツイベントが、日本のブランド力と日本の見える化に貢献するだろうと述べ、挨拶のみで会場を後にした。4つのメガイベントとは、東京五輪2020、ラグビーワールドカップ2019、東京パラリンピック2020、そして、ワールドマスターズ・ゲーム2021関西だ。
今回は日本人による日本人のためのシンポジウムである。
来賓は近畿運輸局の局長だった。彼はこの8月に着任したばかりで地震と台風に対峙した。月並みではあるが、更なるインバウンドの増加、消費額の向上、地方への分散、そして、国際イベントの連携をかかげた。
基調報告は、UNWTO観光アドバイザーによる『メガイベントを観光振興に最大限活用するために』だった。彼は、5つの分野の中の21の視点を語った。中でもクラウディングアウト、つまり五輪による価格高騰、混雑、安全面の懸念から起きるインバウンドの敬遠現象は、私が昨年『民泊勉強会』で述べた持論のデータと完全に一致していた。
次は、日本スポーツツーリズム推進機構代表理事の早稲田大学教授による講演で『メガイベントを活用した観光振興レガシー』だ。教授はインフラだけがレガシーではないと述べ、スポーツと文化と観光の協調を提起した。特に武道はアトラクションとしてお勧めだそうだ。
そして、関西観光本部の事務局長による『メガイベントを関西の観光振興に活かす』。局長は知名度の高い京都や大阪を基点にして、この広域連携DMO(三重も含むが)に属する県への送客を促し、関西全域の底上げをしたいと語った。
また、株式会社マーケティング・ボイス代表取締役社長による『観光振興へのイノベーション、テクノロジーの活用』では、近未来のデジタル化旅行シーンを紹介。最後は、JTBの執行役員でスポーツビジネス推進担当による『観光による地域活性化の鍵』だった。彼はインバウンドは人口の倍が理想だが、20030年の目標6000万人・15兆円は、個人的には難しいだろうと述べた。
2018年10月11日 AM 4:55
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