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津市野田在住の中西秀輝さん(70)は、9月9日、伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われた第20回三重県スポレクマスターズ陸上競技大会のМ70(70~74)の1500m5分49秒24の大会記録及び県記録更新で1位に輝いた。
中西さんは、三重県警の元刑事部長で、津市の消防長を務めた経歴の持ち主。50歳を超えてから走り始め、58歳の頃にフルマラソンに初出場。その練習の一環として、平成25年にマスターズ陸上競技大会に出場したM65の1500mと3000mで1位に輝いた。この時更新した1500mの5分24秒18の記録は未だに破られていない。
しかし、3年前の5月に脊柱管狭窄症を患い、一時は右足が動かせなくなり、激痛で日常生活すらままならない状態に。ショックと激痛の余り一時は自宅に引きこもっていた中西さんだが、不屈の精神で自らを奮い立たせてリハビリを開始。ランニング仲間に勧められた整骨院でケアを受けると同時に、回復に向けたトレーニングメニューの指導を受け、徹底的にインナーマッスルを鍛え上げた。その甲斐もあり、約3カ月でランニングを再開することができた。
その後は、体力の回復具合を考慮し、練習内容を抑えながら、毎日トレーニングを重ねてきた。70歳の節目を迎えた今年、ようやく自信をもって走れるようになり、5月13日に伊勢市で行われた第23回三重マスターズ陸上競技選手権大会 に出場。素晴らしいタイムを残したが、更に縮められる手応えを感じた。
そこで今夏よりトレーニングの強度を上げ、9月に三重県スポレクマスターズ陸上競技大会へ出場。前述の通りM70の1500mで1位に。М70の3000mでは惜しくも2位だったが12分41秒39で大会記録を上回るタイムを出した。
苦難を乗り越えた中西さんは、11月に岡山県で全国健康福祉祭り(ねんりんピック)に1万mの県代表で出場。冬には、主戦場であるフルマラソンも数レース出走予定で「教科書通りの良い走りができた。ここまでこれたのは一緒に練習をしている仲間のおかげ」と大会を振り返り、「今後もトレーニングを積み、M75の記録更新もめざす」と目標を語る。
2018年10月18日 AM 4:55
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