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津市久居のボランティアガイド団体「久居城下案内人の会」=森下隆史代表、会員20名=が、久居藩立藩350年と、同会発足10周年の記念誌「久居のお殿さま」を先月、800部発行した。
久居の礎を築いた歴代久居藩主の功績、藩士・町人の様子や喜怒哀楽がイラストや図解入りで分かりやすく紹介されていて、子供から大人まで楽しみながら学べる。
久居藩は、津藩2代藩主の藤堂高次による分家政策で、高次の次男高通が1669年に立藩。1670年城下町建設、1671年高通入府。
高通は「永久に鎮居する」という願いを込め、久居と名付けた。また道徳を大切にして儒学を取り入れ、以降、久居藩は藤堂藩の優れた教育者の下地を作り、明治維新まで16代の藩主がまちを治めた。
一方、同会は2008年に設立。昨年までに歴史ウォークで1万6193人を案内した。また、創作紙芝居などを披露する出前講座を行い、7976人が受講。これら地道な活動によって会の知名度が上がってきた。
しかし、ガイドのお客さんは他地域の人は少なく、多くを占める地域住民も久居の歴史に関心が薄いのが課題で、会員は「地元の人でも16人の久居藩主のうち高通しか知らなかったりするので、来年、立藩350年の記念の年を迎える前に、少なくとも2人か3人は名前を知ってほしい。記念誌が郷土愛を育む起爆剤になれば」と願っている。
記念誌は約1年前から企画し、津市文化振興基金活用事業として発行。同会会員で三重歴史研究会会長の椋本千江さんが平成11年に出版した歴史本「津・久居の歴史 藤堂藩のお殿さま」の久居藩の箇所に加筆し、巻末に同会の活動紹介を掲載した。
B5版、107頁。税込み700円。
津市観光協会、久居本町の金青堂書店、宮脇書店久居インター店、別所書店修成店で販売中。
問い合わせは森下代表☎080・1556・4559へ。
2018年10月31日 AM 10:29
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