2018年10月

中西秀輝さん

中西秀輝さん

津市野田在住の中西秀輝さん(70)は、9月9日、伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われた第20回三重県スポレクマスターズ陸上競技大会のМ70(70~74)の1500m5分49秒24の大会記録及び県記録更新で1位に輝いた。
中西さんは、三重県警の元刑事部長で、津市の消防長を務めた経歴の持ち主。50歳を超えてから走り始め、58歳の頃にフルマラソンに初出場。その練習の一環として、平成25年にマスターズ陸上競技大会に出場したM65の1500mと3000mで1位に輝いた。この時更新した1500mの5分24秒18の記録は未だに破られていない。
しかし、3年前の5月に脊柱管狭窄症を患い、一時は右足が動かせなくなり、激痛で日常生活すらままならない状態に。ショックと激痛の余り一時は自宅に引きこもっていた中西さんだが、不屈の精神で自らを奮い立たせてリハビリを開始。ランニング仲間に勧められた整骨院でケアを受けると同時に、回復に向けたトレーニングメニューの指導を受け、徹底的にインナーマッスルを鍛え上げた。その甲斐もあり、約3カ月でランニングを再開することができた。
その後は、体力の回復具合を考慮し、練習内容を抑えながら、毎日トレーニングを重ねてきた。70歳の節目を迎えた今年、ようやく自信をもって走れるようになり、5月13日に伊勢市で行われた第23回三重マスターズ陸上競技選手権大会 に出場。素晴らしいタイムを残したが、更に縮められる手応えを感じた。
そこで今夏よりトレーニングの強度を上げ、9月に三重県スポレクマスターズ陸上競技大会へ出場。前述の通りM70の1500mで1位に。М70の3000mでは惜しくも2位だったが12分41秒39で大会記録を上回るタイムを出した。
苦難を乗り越えた中西さんは、11月に岡山県で全国健康福祉祭り(ねんりんピック)に1万mの県代表で出場。冬には、主戦場であるフルマラソンも数レース出走予定で「教科書通りの良い走りができた。ここまでこれたのは一緒に練習をしている仲間のおかげ」と大会を振り返り、「今後もトレーニングを積み、M75の記録更新もめざす」と目標を語る。

丁寧に接客し、十二単巻きを販売する学生(右)

丁寧に接客し、十二単巻きを販売する学生(右)

津市大谷町にある学校法人大川学園・三重調理専門学校1階の実習店舗『Piccolo(ピッコロ)』で10日昼、開店11周年祭が行われ、巻き寿司「うなぎの十二単巻き」が400本販売され約40分で完売した。
同店は、同校2年生が大量調理・食品衛生・サービスを学ぶ場としてオープン。営業は毎週水曜日の正午~(※不定休)で、学生が、自ら作った弁当やデザートを持ち帰り専門で販売している。
また、この巻き寿司は、津の名物である鰻や卵をはじめ12種類の食材が使われ、山椒塩をつけて食べるもので、毎年周年祭に登場する。今年は、2年生22名が当日早朝から作業を分担し巻き寿司を調理。
例年と同様、販売開始前から店の前に行列ができ、学生達が緊張しながらも笑顔で丁寧に対応した。
河北芽唯さん(19)は「巻き寿司の調理は自分の担当の作業をいかに早く終わらせるかと、終わったらほかの人の作業を手伝うことを意識しました。衛生面はすごく気をつけています」と話した。

美里在来大豆をPRする「まめカフェ」の女性スタッフら

美里在来大豆をPRする「まめカフェ」の女性スタッフら

津市美杉町足坂で、足坂地区の60代以上の女性11人が、幅広い年代の人が憩う場や、同町で江戸時代から栽培されている「美里在来大豆」の普及を目指し「まめカフェ」をボランティアで運営。営業は毎月第1・第3土曜の10時~15時で、同地区や、松阪市など他地域から一日約30人が訪れている。
同地区は人口約215人。小さな集落だが、時代の変化で、気軽に家を訪ね縁側で世間話をするような住民同士の交流がなくなった。また獣害が深刻で、地元農家でつくる足坂農家組合=統括責任者・川口幸治さん(71)=が美里在来の栽培を約7年前に復活させたが、鹿の食害に悩まされている。
そんな中、3年前の6月に所有者の協力で地区の空き家に同カフェがオープン。美里在来の豆茶の提供と、美里在来の加工品や、地元の事業者が作ったかしわ飯、シフォンケーキなどの販売も行われている。
今年春には地区の住民が、島根県の獣害対策を地域振興に繋げた先進地を視察。現地では女性が活躍していて、まめカフェにも期待が寄せられている。
スタッフの川口裕子さん(71)らは「家が隣でも普段は会わない人が、ここで交流している。皆さんの笑顔がやりがいです」と話した。

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