秋の味覚にはいろいろあるけれど、芋が良い。さつまいもを甘辛に炒め煮したり、里芋をミンチ肉と煮たり、ジャガイモをハッシュドポテトにしたり。
栗も良い。自分で皮を剥くのは面倒だから敬遠するけれど、秋に一度は栗ご飯を食べたい。それから、栗のお菓子の数々。栗きんとん、栗羊羹、マロングラッセ、極め付きはモンブランだ。モンブランは時間をおくと味が落ちるそうで、新鮮作り立てを供するお店があるそうだ。ぜひ一度行ってみたい。
なんきんも良い。なんきんはもちろんカボチャのこと。台所には初秋に買い入れたカボチャが寝かせてある。カボチャは熟成させると甘みが増す。かといってあまり長く置いておくと、水っぽくなってしまうので、頃合いを見て美味しくいただく。
いもくりなんきん。どれも大好きだけれど、どれも糖質が多いことが難点だ。低糖質ダイエットをしているわけではないが、いつも気になるのが体脂肪。モンブランや大学芋がいくら美味しくても、糖質はほどほどにするべきなのだ。
でも、そんな人生はつまらない。着飾る楽しみも、出かける楽しみも、ものを買う楽しみも年とともに少なくなり、恋を語る楽しみも、嫁をいびる楽しみも、ご近所の悪口を言う楽しみもない今、いもくりなんきんぐらい好きに食べたい秋である。     (舞)