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「きょうはかなり停まっているなあ」と夫が言う。道路脇の時間貸し駐車場の利用率チェックをしているのだ。と言っても、我が家所有のものではない。縁もゆかりもない駐車場である。
なのに、一時間いくらで、一日のうち何時間埋まると一カ月の売上高はと計算する。精算機のリース代や設備のメンテナンス費、減価償却費、固定資産税などは……。
次の曲がり角には喫茶店。駐車場にいつも車が数台あるから、古い喫茶店ながら不思議と客が入っている様子だ。常連さんがいるのだろうか。
また計算を始める。あの規模の喫茶店で一日に何杯のコーヒーが売れるだろうか。一杯四百円で売るとしても、席を長く占拠されるだろうから……。コーヒーの材料費は安そうだ。ランチ営業をすれば儲かるだろうか。でも大型喫茶店チェーンが元気な今、個人経営喫茶店は難しそうである。
他人が心配することでもないのに、どれぐらいが採算ラインかと夫婦で討議する。生活費程度の営業利益を得るための売上高はどれほど必要だろう。趣味としてお小遣いを稼ぐ程度と設定を変えたらどうだろう。
商売の経験がないのでよく分からないが、採算ラインを超える売上高を維持するのは容易くはなさそうだ。根拠というほどのものはないが、退職後の起業は無謀だということで、いつも議論はお開きになる。 (舞)
2018年11月22日 AM 4:55