津市美里町南長野の地域おこしグループ『南長野十二志会』が毎年手掛けている南長野生活センター周辺のイルミネーションが、16回目の今回で最後を迎える。12月8日㈯に点灯式が行われるが、「歴代イルミ全員集合」をテーマに歴代作品を平面で再現したイルミネーションが登場。毎年市内のみならず、県外からも多くの人が見物に訪れる冬の名物イベントだけにその最後を惜しむ声も少なくない。

 

 

今年のイルミネーションは歴代作品を平面で表現(中央付近)

今年のイルミネーションは歴代作品を平面で表現(中央付近)

山里ならではの濃い闇と冬の透き通った空気の中に浮かび上がる光の巨像…。それが南長野十二志会が南長野生活改善センター周辺で手掛けるイルミネーション。
地域おこしグループとして活動する同会の会員は現在14名。様々なイベントを行い、地域活性化に取り組んでいる。イルミネーションは02年より少子高齢化で活気がなくなっていく地域を少しでも元気に明るく照らしたいという思いでスタートした。
最初は同センターを飾り付けるところから始まり、年々スケールアップ。五重塔や金閣寺、鳳凰など、様々なものをモチーフにした大型のイルミネーションを手掛けてきた。それが評判を呼び、毎冬点灯期間中には津市内や近隣のみならず、遠く県外からも大勢の見物客が訪れる美里町の冬の風物詩として親しまれてきた。
しかし、開始当初に40代の働き盛りだった会員たちも、年齢を重ねるに従って大型イルミネーションを製作する負担が重くなり、断腸の思いで終了を決意した。
今年のテーマは「歴代イルミ大集合」。10月より2カ月間会員たちが全ての土日を費やし作成。センター横の田んぼを、五重塔、長野城、伊勢海老、ヤマトなど歴代でも人気のあったイルミネーションを平面で再現。その脇を過去にも登場した巨大な七福神の宝船と鳳凰が彩る。総数30万個のの電飾が織りなす光の競演が楽しめる。
地域の名物イベントだけに、最後を惜しむ声も多いが同会の岡林隆志会長は「終わることで一番つらいのは私たち」と悔しさをにじませる一方、「いずれ会員に余裕ができたら、再び復活させたい」と語る。
点灯イベントは同センターで12月8日㈯16時~、温かい食べ物などの販売や音楽ライブ。点灯式は日没に合わせ17時頃より行う。また、23日㈰17時~には、温かい食べ物などを販売するナイトマルシェを開催。点灯期間は12月8日㈯~1月14日㈪の毎日17時~22時。