交付開始から3年を迎えたマイナンバーカード(個人番号カード)だが全国的にも思うように普及が進んでおらず、三重県でも昨年12月末の交付率は10・25%と全国平均の12・2%を下回っている。また、県内市町でも取組みの差などから、普及率に大きな差が出ている。

 

 

マイナンバー交付状況 居住する市町村に申請すると交付が受けられるマイナンバーカード。行政手続きの円滑化などを目的に国は普及をめざしているが、まだ必須となる場面が少なく、制度への不信感も根強い。内閣府が行った世論調査でも交付を受ける予定がないと答えた人が半数以上を占めている。
三重県内の29市町で最も交付率が高かったのは松阪市の14・08%。次いで菰野町13・82%、東員町13・05%、いなべ市12・42%と続く。21市町は10%を割り込んでおり、最も低いのは紀宝町の6・01%と松阪市と8%以上の開きがある。津市は7番目の10・83%。
トップの松阪市では、市民への広報や市内の地域振興センターや市民センターへの出張申請でカード取得の手助けをしていることなど、地道な啓発活動の積み重ねで交付率上昇に繋げている。
津市では、65歳以上の高齢者を対象とした交通支援策の特典付きICカード「シルバーエミカ」の交付にマイナンバーが必要ということもあり、対象年齢の交付率は短期間で上がっている。
国は、カードを持っていればコンビニエンスストアで各種証明書の交付が受けられるコンビニ交付を推進しており、導入に必要なコストの補助も行っている。県内でも、松阪市や菰野町など、交付率が上位の市町では導入されているが、同じく導入している伊賀市や伊勢市などでは10%を割り込んでいるため、必ずしも普及率向上に寄与していると言えない。津市では、土日も交付が受けられる公共窓口があることから、コンビニ交付の導入は見送っている。
ただし、国も総務省がマイナンバーの導入を進める立場をとっているが一枚岩ではなく、国税庁がインターネットを通じて税金の申告ができるe─Taxでマイナンバーカードを使わずに手続きができる新制度を導入。暫定措置とはいえ整合性の無さから、地方自治体から批判の声も。
今後、国は消費増税の緩和策として、マイナンバーカードに地元商店の買い物などで使える自治体ポイントを付与する方針を打ち出している。津市の例のように実利が伴えば、交付率が向上する可能性はあるが、国の思い描くゴールに至る道のりは遠く険しい。