2019年1月

▼第6回アフターシックス絵画展=24~27、三重画廊
▼ザ・レイクス・ジャズ・オーケストラ マンスリーライブ=25、農業屋コミュニティ文化センター
▼津市青少年文化芸術祭=27、サンヒルズ安濃
▼辻井伸行・日本ツアー《ドビュッシー・ラヴェル・ショパン》=25、県総文大ホール
▼ウインター・イルミネーション~雪うさぎとひかりの森=~27、みえこどもの城

松阪市殿町1295にある割烹旅館「八千代」で2月8日㈮17時~21時、第6回「八千代で愉しむ地酒の夕べ」が開かれる。協力=義左衛門醸造元・若戎酒造、三重県の地酒専門酒屋べんのや。
国登録有形文化財の趣のある大広間(110畳)を会場におつまみを食べながら伊賀青山の若戎酒造の10種類の日本酒を飲み比べるという粋な企画。毎回好評なことから6回目を開くことにしたもの。
今回は、平成30年度全国新酒鑑評会金賞受賞酒「大吟醸 若戎三重山田錦」、三重県初の酒米「神の穂」を使用した「純米吟醸プレミマムしぼりたて義ザエモン」ほかを用意。
チケット制で前売3000円(酒のアテを中心に地元の食材を詰め込んだ折詰、有田焼の選べる「ぐい呑み」、飲食チケット250円8枚のセット)。電話予約でも受け付ける。
予約・問い合わせは八千代☎0598・21・2501。メールfront @yachiyo-web.co.jp

163号地図out 「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」。余りに有名な松尾芭蕉の奥の細道の序文である。曲がりなりにも旅を続けていると、文意を頭ではなく、心で理解できるから不思議だ。
国道163号を終点から始点へと遡る旅も大阪府四條畷市に入り、残すところ20㎞弱。いよいよ次の行程で最後となることは、前回お知らせした通りである。しかし、この稿を書いている今現在近日中に出発を控える状態なので、それがどのようなものになるか、まだ知る由もない。
そこで、これまで5回に分けて歩いてきた旅路を振り返ろうと思う。163号の総延長は118・5㎞。1日目は一昨年の8月31日、津市の岩田橋交差点をスタート。津新町通りや片田町を経て美里総合支所付近まで約13㎞。津城と上野城を結ぶ伊賀街道がルーツのこの区間は今でも中心市街地から津市西部に向かう津市民にとっては、おなじみの区画である。
2日目は同じく一昨年の11月15日、同支所付近から伊賀鉄道の上野市駅までの約30㎞。主に旧大山田村から旧上野市にかけての地域で1日目と同じく旧伊賀街道。豊かな森と木津川水系の清流・服部川が彩る景色。途中には、琵琶湖のルーツである大山田湖の名残や、鍵屋の辻の決闘で有名な剣豪・荒木又右衛門のふるさとがあったりと、知っているようで知らない事柄が散りばめられた区間。
3日目は昨年の3月29日、上野市街から京都府相楽郡南山城村を経て同じく笠置町までの22㎞。この旅で初の県境越えとなった。宇治茶の産地として有名な南山城村は、黒川紀章設計のやまなみホールなど有名建築家による建物があったりと目を凝らすと様々な地域の宝物が散見される。笠置町は日本で屈指の小さい行政権を持つ町で、江戸時代には津藩の領地ということで津市とは非常に縁が深い土地柄だった。
続く4日目は昨年6月22日、京都府相楽郡笠置町から同府同郡和束町を経て同府木津川市に至る14㎞。和束町も宇治茶の大産地で、茶畑はまるで天空に伸びる緑の階段のような美しさ。木津川市も旧加茂町が津藩の領地で藩祖・藤堂高虎公が再建大坂城の石垣にすべく切り出した残念石がいくつも残っており、ここもまた津市との歴史的な繋がりが深かった。
そして、直近となる5日目は昨年9月28日、同府木津川市から同府相楽郡精華町、奈良県生駒市、大阪府四條畷市に至る21㎞。関西学術研究都市を形成するこの地域は、様々な大学や企業の研究機関が点在する。精華町にある日本の知識の源泉である国立国会図書館の関西館、iPS細胞の誕生の地である生駒市の奈良先端科学技術大学院大学は、その最たるものといえる。四條畷市では町のアイデンティティともいえる南朝の忠臣・楠木正行を祀った四條畷神社などに立ち寄った。
地図サイトでここまで歩いた距離を計測するとちょうど100㎞。偶然だが、それゆえに運命的なものを感じてしまう。
最後の行程を簡単に説明しておくと大阪府四條畷市から同府寝屋川市、同府門真市を経て同府大阪市の梅田新道交差点まで20㎞弱。山間の風景が続いていたこれまでの行程と打って変わり、大都会の中を歩くこととなる。
間近に迫った最後の旅立ち。年末年始、画竜点睛を欠くことのないよう体調管理に気を付けてきた。後は好天を祈るばかりだ。
(本紙報道部長・麻生純矢)

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