最優秀の津市長賞を受賞した野間さん(前列左から2人目)ら8名の入賞者

最優秀の津市長賞を受賞した野間さん(前列左から2人目)ら8名の入賞者

最優秀賞の野間さんの作品。テーマは「彩」

最優秀賞の野間さんの作品。テーマは「彩」

津市大谷町の大川学園・三重調理専門学校で16日、毎年恒例の料理作品展が開かれた。
1・2年コースの全学生が対象で、これまで学んだ調理技術を披露する場であるとともに、同会場に展示されるプロの調理人の作品と自身の作品を比較し、さらに技術を磨くきっかけにもなる。
今年は54名が参加。日本・西洋・中国料理・製菓の何れかを制作した。
そして調理のプロなど13名による審査の結果、2年生の野間弓寿綺さん(20・鈴鹿市)の日本料理「彩」が見事、最優秀の津市長賞を受賞した。 野間さんは昨年の作品展でも入賞を目指していたが叶わなかったため、今年こそはと家族のサポートも得て自宅で試作を繰り返すなど努力。作品の彩りが良くなるよう、メインのてまり寿司6種類の色などを工夫した。
野間さんは受賞を喜び今後の目標を「この作品を超えられる料理を作れるようになりたいです」と話した。
そのほかの受賞者は(敬称略)……▼三重県津保健所長賞=阪本樹・2年▼一般社団法人三重県調理師連合会長賞=寺西菖・2年▼三重県日本調理技能士会長賞=立木奈々・2年▼一般社団法人三重県食品衛生協会長賞=前田みち子・1年▼津調理師会長賞=川口裕也・2年▼三重調理専門学校教育研修協力会長賞=崔鎭圭・1年▼三重調理専門学校友庖会長賞=森亮太・1年。

左から井村会長、臼井専務、石川総局長

左から井村会長、臼井専務、石川総局長

「木下大サーカス名古屋公演」を前に、同公演を主催する中日新聞社と、同サーカスを運営する木下サーカス㈱が15日、三重県社会福祉協議会を通じて、三重県内の福祉施設利用者に招待券1000枚を贈った。

創立117周年を迎える同サーカスは伝統の中で磨き上げてきた技と、世界でも一流の海外アーティストの共演で観衆を魅了し続けている。9年ぶりとなる名古屋公演は名古屋市中区栄の白川公園特設会場で3月23日〜6月10日に行われる。この公演は、社会福祉協賛事業として三重県、愛知県、岐阜県の児童養護施設、母子生活支援施設、障害者施設、老人福祉施設などに招待券を贈っている。今回もその一環。
贈呈式で、中日新聞三重総局長の石川保典さんと木下サーカス㈱専務取締役で営業推進本部長の臼井邦夫さんが、同社協の井村正勝会長に招待券を手渡した。井村会長からは感謝状が贈られた。
贈呈にあたり、石川総局長は「障害をお持ちの方にも本格的なサーカスを存分に楽しんでほしい」、臼井さんは「演目全てが見どころ。生ならではの芸の魅力を感じてもらいたい」と話した。
井村会長は「サーカスを通じて、感動を味わって頂きたい」と感謝。招待券は各施設から希望を募り、贈られることとなる。

国道163号守口市大宮通4丁目交差点(大阪府守口市)

国道163号守口市大宮通4丁目交差点(大阪府守口市)

花博記念公園鶴見緑地付近の守口市と大阪市の市境

花博記念公園鶴見緑地付近の守口市と大阪市の市境

大阪府守口市。淀川と大阪市、門真市、寝屋川市に挟まれた市域の面積は13㎢弱で、くの字に似た個性的な形をしている。人口は約14万3千人。もちろん、この街も、これまでの三市と同じく大阪市のベッドタウン。国道163号は、市域の南部のちょうど2㎞ほどを横断している。
古くは東海道五十七次の最後の宿場町。「五十三次では」と思われた方も多いはずだが、実は大津宿から京都までのお馴染みの五十三次と、京街道と呼ばれる道沿いに4つの宿場を置いた五十七次に分岐していた。守口は、その最後である57番目の宿場町。ちなみに国道163号は、この辺りを起点に大阪と奈良を結ぶ守口街道または、清滝街道と呼ばれる道をルーツにしている。
余りご縁があった土地ではないので、市の名前を見て、まず連想したのが名古屋名産の守口漬。最長で180㎝以上になる世界一長い大根の守口大根を酒粕などで漬け込んだ漬物。その名の通り昔は守口宿の名物で現在のものとは製法も違っていたが、宿場町の衰退に伴い、同じ酒粕を使った奈良漬に吸収されてしまった。都市化で農地も消え、大根自体の生産も無くなってしまった。現在では岐阜県と愛知県で栽培された大根を使う名古屋で開発された製法で作られたものが守口漬と呼ばれており、東海地方に住む我々には馴染みのある存在となっている。
守口市でも近年、地域の名産品として守口大根を復活させる流れがあり大阪府の「なにわの伝統野菜」にもなっている。守口市のシンボルキャラクターのもり吉のデザインにも、守口大根が取り入れられている。
後は守口市と私たち三重県民とのつながりといえば、三重県出身の大作家・江戸川乱歩が市内に暮らしていた頃、D坂の殺人事件などの名作が生まれている。それら作品で私が特に気に入っているのが人間椅子。とある家具職人の独白が綴られているこの短編小説は、とにかく不気味かつ倒錯的。背徳に彩られた蠱惑的な描写に導かれ、どんどん読み進めたくなる不思議な魅力に満ちている。その感覚は、引き込まれるというよりも、引きずり込まれるといった表現がぴったりかもしれない。ちなみに乱歩の作品は著作権が消滅しており、人間椅子も含め、インターネット上の青空文庫で楽しめる。もし、読まれていない方には、ラストシーンの衝撃を是非味わって頂きたい。
守口市を超えると、いよいよ大阪市鶴見区。市境には、平成2年に行われた国際花と緑の博覧会のメイン会場跡地を整備した「花博記念公園鶴見緑地」。両市にまたがる形で立地しており、府民の憩いの場として親しまれている。
無数にそびえたつ建物をかき分けながら、国道を突き進む私。国道の始点にもかなり近づいている。戦に例えるならば、後は本陣に攻め込むのみ。大将首をねらう荒武者のように私の気持ちはたかぶっている。(本紙報道部長・麻生純矢)

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