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津市野田の田村三千夫さんは、古希の記念に、自宅に日本庭園を新たに造園した。
手掛けたのは、庭木の剪定などを業務としている「あのつ園芸」の水野龍藏さん。田村さんは水野さんに庭木の植え替えを依頼したことをきっかけに庭を大改造し、憧れだった日本庭園をつくることを決意。
一方、水野さんは旧津市農協職員時代に造園部門に携わっていたが、設計から手掛けるのは41年ぶりのこと。当時の資料や図面を読み返し、農協時代に造園の手ほどきを受けた庭師の故・辻千秋さん=津市納所=の「庭はお客様に満足してもらって、初めて買って頂ける」という教えを胸に、田村さんの思いを最大限汲み取りながら、庭の図面を書き上げた。
工事に取り掛かったのは昨年9月。愛知県稲沢市まで足を延ばして仕入れた四国の青石、銀閣寺型の手水鉢や古代雪見灯籠などの石材や花木は、立地の関係で、庭までトラックや重機が乗り入れられないため、隣家の理解と協力を得ながらクレーンで運び入れた。
庭と庭園を隔てる中門のまぐさには、梅の古木をあしらい、元から庭にあった紅葉や槙に加え、新たに八房五葉松、侘助、赤松、百日紅などの庭木を植え、田村さんこだわりの枯れ池を配した。庭を取り囲む塀も木と竹で作り替え、2月末に日本庭園は完成した。
田村さんは、念願の庭園の出来栄えに満足。水野さんも「良い石や木との出会いも、田村さんの思いの賜物。そして、満足してもらえるような庭に仕上げることができたのも辻さんの教えのおかげ」と感謝している。
2019年3月14日 AM 4:55
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