2019年5月

マコモを水田に植える児童と、八十六石まこもの集いの会員達

マコモを水田に植える児童と、八十六石まこもの集いの会員達

津市美杉町中太郎生地区にある水田で2日、美杉小学校3年生5名と4年生10名が、イネ科の植物「マコモ」の植え付け体験を行った。
主催は、同小と、太郎生をはじめ同町各地に住む10名で構成し、地域活性化を目指してマコモの栽培・特産品化に取り組む団体「八十六石まこもの集い」。
この体験は、津市内の学校給食にも使われているマコモや、農業の苦労や大切さについて児童に学んでもらうことが目的。総合学習の一環として毎年行われていて今年で8年目。児童は同会会員らに教わりながらマコモを計500株植えた。夏に再びこの水田を訪れてマコモの生育状況を観察し、秋に収穫体験も行う。
眞伏拳志くん(9)は「植えるのが楽しかった。足が田んぼにズボッてはまるから動くのに時間がかかって難しかった」、また同団体の代表・横川惚吾さんは「なるべく子供たちに喜んで頂いて、マコモが何かの思い出になれば」と話した。

ライフ・テクノサービスの中川常務

ライフ・テクノサービスの中川常務

津の経済界の次代を担う人物をクローズアップする新連載。初回は、福祉用具のレンタル・販売から、介護施設の運営などを手掛ける三重県を代表する介護のトータルカンパニー「㈱ライフ・テクノサービス」=津市中央=の常務取締役・中川敬史さん(37)。
同社は平成9年(1997)設立。元々は医療機器の輸入事業を行っていたが、介護保険制度の施行に合わせ、リハビリ機器の輸入を開始。福祉用具の販売やレンタルを手掛けるようになった。やがて、道具だけではサポートできないような事例に対応した建物のバリアフリー化、その延長線上で介護施設を運営するに至った。また、車椅子や手すりなどは現場を知り尽くした立場だからこそつくれる自社製品を開発している。現在では、三重県の介護業界を牽引する企業に成長。
施設の規模で収益が限られてしまう介護制度の構造上、低賃金・重労働によって、人手不足が慢性化している介護業界だが、中川さんは「介護福祉を憧れられる仕事にしたい」と大きな目標を胸に試行錯誤を重ねる。
収益率を上げるため、欠かせないのが現場の効率化。そのために、機械にできることは機械に任せ、人の手でしかできないことを選別することがまず必要となる。IоTを活用し、自社独自の顧客情報管理システムを構築。福祉用具の利用者が自社の施設に入所した場合、過去の利用歴をケアマネージャーや現場の担当者がタブレット端末を通じて確認し、適切な介護を行っている。その他、利用者の部屋に身体の動きを察知するセンサーを設置することで、よりプライバシーに配慮しながら、職員が巡視しなくても正確な状態が把握できるシステムなどを活用し省労働化も図っている。
自社の介護施設の立地は町はずれの山の中ではなく、利用者が慣れ親しんだ町から離れなくて良いようにと都市型が中心。職員の利用者に対する言葉遣いも徹底するなど、サービス業としての介護を確立するため、地道な努力を欠かさない。
今年4月から始まった在留資格「特定技能」を活用し、外国人労働者を積極的に雇用。業界にありがちな人手不足を補う労働力としてではなく、日本の介護を学んでもらい、母国に帰った後も事業を自分で行えるよう人材育成にも注力。外国人ならではの視点を現場に取り入れながら、介護の質の向上も図っていく。
「職員全員が自分たちにできないことに気づくのが重要で、今をベストと思ってはいけない。目標へと続く小さな階段を上ることが大切。完璧でないからこそ、この会社には魅力がある」。介護の変革による新たな価値観の創出をめざす〝次代の旗手〟は至って謙虚で慢心とは無縁。
企業の発展に従い、大都市へ進出することは珍しくないが、同社は三重県内での展開に、強いこだわりを持っている。「三重のお客様が本当に満足するまでは出ない」と力強く語る中川さん。
「自分たちの子供に故郷を残したいのであれば自分たちが動いて作っておいてあげなければならない。自分たちがここに居られるのも20年前の先人のおかげ。その想いを受け継ぎ、私たちが繋ぐ。それを忘れてはいけない」と深い郷土愛を胸に介護の未来を切り拓く。

彼岸花映画祭in津特別企画のチラシ

彼岸花映画祭in津特別企画のチラシ

津市に由縁のある小津安二郎監督作品を大きなスクリーンで鑑賞しようと5月31日㈮(12時開場)、アスト津4階アストホールで、「彼岸花映画祭in津特別企画」の映画上映会「小津安二郎とアメリカ映画を大スクリーンで楽しむ」が開かれる。主催=彼岸花映画祭実行委員会。共催=津市。後援=本紙ほか。
9月に開催予定の小津安二郎を偲ぶ映画上映会「彼岸花映画祭」をさらに盛り上げようと立ち上げられた特別企画。生まれも育ちも価値観も異なる夫婦が、その溝に悩み、和解するまでを描く小津作品「お茶漬の味」と、ローマを訪ねた某国の王女と新聞記者との24時間の切ない恋を描くアメリカ映画「ローマの休日」を上映する。
◆映画上映1部(12時半~)・「お茶漬の味」(1952年) 。
◆映画上映2部(15時10分~)・「ローマの休日」(1953年)。
◆映画上映の間に、フリーアナウンサー稲葉寿美さんと映画評論家吉村英夫さん、サルシカ奥田裕久さんによるミニトークもある。
入場無料。事前申し込み不要、当日受付。定員は先着270名。
問い合わせは吉村さん☎080・4547・2015。

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