蚕に桑の葉を与える西田会長

蚕に桑の葉を与える西田会長

津市一志町高野にあるJA三重中央郷土資料館の体験室で、4品種(黄白・小石丸・ローザ・黒縞)の蚕が飼育展示されている。
かつて地元で製糸工場に勤務したり、農家に蚕の飼育技術を指導した経験のある5名でつくる「蚕糸研究会」=西田太司会長=と、ガイド団体「一志町歴史語り部の会」=中尾瑛会長=が、旧一志郡で盛んだった養蚕業の歴史を次世代に伝えることなどを目的として、毎年飼育しているもの。
今月末まで、蚕に餌の桑の葉を与える毎日9時~10時頃、16時~17時頃に展示している。
生まれたとき体長約1㎜に満たないくらいだった蚕はこの期間に約8㎝~10㎝にまで成長。黄白の蚕は、オスが白色の繭、メスが鮮やかな黄色の繭をつくる。小石丸は日本古来の在来種で、歴代皇后が担う養蚕に使われる。ローザは欧州種の原種で、ピンクがかったオレンジ色の繭を作る。黒縞は幼虫の体が黒と白の縞模様で、繭は白い。
西田会長は、「(蚕の繭から作られる)絹糸は、衣料品や化粧品にも使われているなど、良い面がたくさんあります」と話している。
上記の時間帯以外の見学については、JA三重中央☎059・293・5000へ問い合わせを。