チンチーンとおりんを叩いて仏壇から羊羹を下げてきた。お下がりをいただく時におりんを二回鳴らすのは、子どもの頃からの習慣だ。
鳴らすのが二回で合っているのかどうか、そもそもそういう時に鳴らすべきなのかどうか、よく知らない。宗派によって違ったりしそうだけれど、お寺さんに確かめたこともない。さて、義母はいったいどうしていただろう。夫に聞いてみたが「知らん」と言う。
私は幼い頃に祖母から教えられた。「チンチーンと鳴らしてからまんまんちゃんあんしてちょうだいと言いなさい」そうすれば、仏さまにお供えしてあるお菓子がいただけた。私も自分の子どもにそう言ってきた。鳴らし方が合っているとか合っていないとかはさておき、先祖がいて自分がいるということを教える機会であったと思っている。
お盆を迎えたおりんは、少しの曇りもなく磨かれ仏壇の前で輝いている。チーンと鳴らすと余韻がずいぶん長く続く。美しい音色だ。
このおりんの音色を生かして、おりんコンサートという演奏活動をする人もいるそうだ。そうなるともう、鳴らし方が合っているとか合っていないとかを超越した場所にある。
人それぞれに信じるものも考え方も違う。ここではおりんは長い歴史を経て、美しい完成形となっていると結んでおこう。 (舞)