2020年6月

「好気的脱窒装置を取入れた完全閉鎖型水産システム」 (どんぐりの会が鳥羽市の水産漁業事業所での試験に使用したもの)

「好気的脱窒装置を取入れた完全閉鎖型水産システム」
(どんぐりの会が鳥羽市の水産漁業事業所での試験に使用したもの)

理事長の池田芙美さん

理事長の池田芙美さん

2014年から広域対応型学童保育「どんぐりの家」を運営しているNPO法人「どんぐりの会」=津市戸木町、池田芙美理事長=が、同町に就労継続支援B型事業所「Liberta(リベルタ)」を新たに開設。
東京海洋大学による特許技術「好気的脱窒装置を取入れた完全閉鎖型水産システム」を使用した水福(水産と福祉)連携などで、障害者が自由に職業を選択し「やりがい・生きがい・働きがい」を感じ、幸せな人生を歩むことをサポートしていく。
池田さんは、シングルマザーだった時に息子を育てながら企業で働き、やりがいを感じる一方で多くの苦労や悩みを経験したのをきっかけに、同じように仕事と子育ての両立を目指す人達を応援したいと同法人を設立した。
リベルタ開設のきっかけは、会社員時代、身体障害を持つ同僚が、障害者であるためにPCの高いスキルを生かした仕事を選ぶのが困難という状況を目の当たりにしたこと。
同システムは省スペース・低コスト、簡単な操作で、水産物を陸上養殖・畜養できるもの。水槽や、水産物の病気や死の原因となる「硝酸」を分解する同装置などを備え、水槽の水替えが不要。
リベルタでは近日、幅約2m、奥行1・6m、深さ70㎝の水槽を備えた同システムが屋内に完成予定。利用者はシステムを使い水産漁業者が収獲した水産物を畜養・水質管理することでスキルを習得し、水産漁業者への就職を目指す。水産漁業者の人材不足解消への貢献も期待される。飼育した水産物は飲食店などに販売する予定。
障害がある人のうち一定数いる、水を見たり触ることが好きな人もこの職業訓練の対象。
利用者はこのほか、併設の学童に通う子供のおやつ作りなど、様々な活動を選択できる。
池田さんは「私自身、以前は取り柄や資格がないことに劣等感を持っていましたが、今は好きな仕事をしていて幸せなので、みんなが楽しく働ける事業所にしたいと思っています」と話す。
定員20名。見学を随時受付中。主な対象は知的障害がある人。そのほかの障害の人も利用可能な場合があるため、希望者は相談を。問い合わせは☎津253・1454。

美しく咲くあじさいの花

美しく咲くあじさいの花

津市戸木町の伊勢温泉ゴルフクラブ内にある福祉と環境を融合した花園「かざはやの里」が恒例の『あじさいまつり』を開催中。7月11日まで。
広大な敷地にアジサイ39種7万5千株が植えられており、社会福祉法人・正寿会が運営する障害者施設の職員や利用者も管理を手伝っている福祉園芸の実践の場。
今年は花の発色が例年より良く、青・赤・白と色とりどりの花が咲き乱れており、見頃を迎えている。かざはやの里では「ソーシャルディスタンスを保つことにご協力を頂きながら、花を楽しんで頂けたら」と話している。園内には足湯や屋台も用意している。
入場には利用者たちへ支援費として500円が必要(高校生以下や障害者手帳を持っている人は無料)。開園時間は8時~17時。
問い合わせ☎059・255・5755。

▼まつさかファミリーサポートセンター援助会員養成講座=30、7・2、嬉野ふるさと会館
▼スタインウェイピアノ演奏体験会=7・4~5、嬉野ふるさと会館
▼オトナの女性の性講座~人生後半の性生活~=6・25、フレンテみえ
▼田村公男個展=7・8~12、三重画廊
▼里中満智子講演会『万葉集』と『天上の虹』~歴史からひも解く生き方とは~=6・21、県総文中ホール
▼第7回あしたばローゼル音楽発表会=7・11嬉野ふるさと会館

[ 5 / 6 ページ ]« First...23456