新型コロナウイルス感染症による経済的なダメージは津市にも深刻な影響を及ぼしている。休業や失業で生活資金が不足する人を対象とした国の生活福祉資金貸付制度の受付をしている津市社会福祉協議会の窓口は、相談者たちで連日パンク状態。7月に入り、県内で新たな感染者が立て続けに出たこともあり、人々の警戒心が再び高まる中、経済の更なる冷え込みが予想され、予断を許さない状況が続く。

 

 

三重県の新型コロナウイルス感染症は7月17日現在で55人。政府の緊急事態宣言解除後は、一旦落ち着きを見せていたが、7月に入ってから、相次いで感染者が出たこともあり、市民の間で再び緊張感が走っている。それに伴い、外出自粛をする人が増え、経済にも再び陰りが出始めている。影響を受けやすい飲食・観光を始めとするサービス業を筆頭に、休業や廃業に追い込まれたり、非正規労働者の雇止めも発生している。
そういったコロナ禍によって、生活資金が不足する人達を対象として、3月に新設されたのが国の生活福祉資金貸付制度「緊急小口資金」。1世帯当たり20万円を上限に無利子かつ保証人も無しで貸し出す。もう一つの貸付制度、「総合支援資金」は1カ月、2人以上世帯20万円、単身世帯15万円を上限に3カ月間借りる事ができる上、条件付きで更に3カ月貸りることができる。こちらも無利子で保証人不要。緊急小口資金と併用することも可能。全国的に利用者が増えており、受付期間は当初の7月末から9月末まで延長。手続きの要件緩和も進んでいる。
津市の貸付の受付窓口になっている津市社会福祉協議会が電話や窓口で受けた相談数は4月が648件、5月が747件、6月が732件、7月が14日時点で298件。一向に減る気配が無く、相談も一日30件ペースで、担当職員をフル回転させ、応援の職員を投入しても、なおパンク状態が続いている。
相談に来る人達も4月からしばらくは休業となった個人事業主を始め、日本人が中心だったが、非正規労働で雇止めにあった外国人が急増。約半数を占めており、日本語が通じない場合もあるので、1件当たりの対応時間が伸びる原因にもなっている。
三重県社会福祉協議会に寄せられた三重県全体の緊急小口資金の申し込み数は6月末時点で3908件7億1803万円、総合支援資金が688件3億6233万円。津市だけで見ると、緊急小口資金が507件9448万円、総合支援資金108件5671万円(全て速報値)。
現状、津市に寄せられている生活保護や、その一歩手前の生活困窮者への自立支援に対する相談数は例年とほぼ同じ水準だが全く油断はできない。なぜなら、日を重ねるごとに緊急小口資金だけでは生活再建できなかった人が対象となる総合支援金の申込が増えているからだ。第2波の兆しもある中で厳しい現実が浮き掘りとなっている。
生活福祉資金貸付制度に関する問い合わせは津市社会福祉協議会本部☎津246・1165。その他の生活困窮に対する相談は、津市援護課☎津229・3541。

昨年の大門将棋大会の様子

昨年の大門将棋大会の様子

津市大門大通り商店街振興組合は8月29日㈯、「第9回・翔け!大門将棋大会」を開く。現在参加者を募集中。主催=同組合、共催=(公社)日本将棋連盟津友の会支部、後援=津市。
会場は津観音前の「街の駅だいもん」で9時から受付開始。対局時間は10時~15時頃終了。
参加費は大人(高校生以上)500円、小中学生300円。年齢問わず誰でも参加可能。
区分は、A級(希望者)・B級(級位者)・C級(子供)。対局方法は4対局のスイス式トーナメント(持ち時間30分切れ負け)。各クラス1位から3位には賞品を授与。
参加希望者は、同組合事務所に備えつけの申込用紙に必要事項を記入して持参または郵送・FAX、同組合ホームページhttp://www.tsudaimon.com/から申し込み。
申し込み締め切りは8月20日㈭。
問い合わせは、同組合☎津223・0090へ。FAXは059・229・4868(10時~16時、毎週水・日は定休日)。
尚、新型コロナウィルスウィルス感染拡大防止のため、マスク着用、こまめな手洗い、手指消毒、身体的距離の確保、体温、健康チェック、換気の実施への協力を求めている。

雨の後の苔が美しい。鮮やかな緑色がスポンジのように水を含んで盛り上がっている。あまりに美しいので、海苔の佃煮の空きびんに入れて、室内に持ち込むことにした。
挿し木用に買ってあった鹿沼土をびんの底に入れて、その上にこんもりとした苔をふた山置いた。近頃流行りの苔テラリウムのつもり。うまく育つかどうかわからないけれど、湿り気と光があれば苔は枯れないと思う。
苔は一般の植物のように根から水を吸い上げるのではなく、体の表面全体から水を吸収している。毎日霧吹きでシュッシュッと水をかけてやるつもりだ。
庭の片隅から適当に持ってきたが、びんの中には二種類の苔があった。スギゴケらしきものと、ヒノキの葉っぱのような形のもの。名前は知らない。どちらも小さくて柔らかそうな苔であることが気に入った。
きれいな花の咲く草はそれぞれ個性的だが、花の咲かない羊歯類や苔類もそれぞれに葉の形が面白い。スギゴケは杉の芽生えのような形。虫眼鏡でびんを上からのぞき込むと、北の方の森を飛行機から見下ろした景色に似ている。
梅雨が明ければ苔には過酷な乾燥の季節となる。それでも庭の隅で生きながらえて、いつか胞子体を作って仲間を増やしていくだろう。小さな命の活動を、この海苔のびんの中で観察できればうれしいと思う。 (舞)

[ 1 / 5 ページ ]12345