私が初めて乾燥ひよこ豆を見たのは、観光で訪れたトルコの市場だった。大きな布袋の口が開けられ、そこからキロ単位で量り売りされていた。
買って帰りたいと思ったけれど、現地ガイドに止められた。「日本での買い物とは違います。質を確かめないと。」それで諦めたけれど、よく考えれば植物検疫に引っかかるものだったかもしれない。食品としての豆でも生きている。害虫を持ち込むかもしれない。
そんな遠い記憶の中のひよこ豆をネットショップで見つけた。なるべく国産食材を買おうと思っているが、国産ひよこ豆は聞いたことがない。カナダ産ひよこ豆、ついでにカナダ産レッドキドニー、ブラジル産カリオカ豆も買って、海外土産の気分を味わうことにした。
さて、豆レシピである。世界に豆料理は数々あるけれど、私のなじみの調味料は砂糖と醤油。レッドキドニーもカリオカ豆も金時豆風甘煮となった。どちらもインゲン豆の仲間だからふっくら甘煮が美味しい。
ひよこ豆は洋風にと、オリーブオイルやにんにくを使って、トマト煮込みとスープとサラダになった。名前の通りひよこのくちばしのような突起がある豆で、ほくほくと美味しい。たんぱく質が豊富だし、大豆のような豆臭さがないところも気に入った。どこにも行けないから、料理で海外旅行だ。
(舞)