沙羅双樹「ナツツバキ」の花

沙羅双樹「ナツツバキ」の花

津市河芸町上野の円光寺の境内で、「沙羅双樹」とも呼ばれているナツツバキが咲いている。見頃は今月末頃まで。
沙羅双樹は釈迦が入滅する際に、床の近くにあり、仏教とのゆかりの深い花。朝に咲き夜には散る「一日花」であることから、平家物語では儚さの代名詞としても取り上げられている。
ただし、フタバガキ科サラノキ属の熱帯植物であるため、日本では温室以外での栽培が難しい。各地の寺院などに植えられている沙羅双樹は、ナツツバキのことを指す。
同寺のナツツバキは、24年前、住職と檀家が当時知名度が低かった寺の目玉にしようと50本植えたもの。うち12本が順調に育ち、毎年多くの人が花を楽しんでいる。
坂倉賢芳住職は、「平家物語で名前は御存じの方も多いと思うが、実物を是非見て欲しい」と笑顔で話す。