小春日和のひと日、電車に乗った。電車に乗りたくて鳥羽まで出かけた。
ずっと車移動ばかりで久しぶりの電車だから、スマホの乗り換え案内でしっかり調べていく。鳥羽のMAPも予習した。
鳥羽駅からもう少し先まで。各駅停車のワンマン列車を無人駅で降りるのは初めてだ。車内の運賃箱に切符を入れるシステムだが、運転手さんにどう切符を確認してもらうかと緊張した。
降りたのは海の近くの駅。海に沿って歩いて、港に並んだ船を見た。青い空に青い海、そこに白い船が映える。目を遠くにやると、島なのか半島なのか、豊かな緑の中に観光ホテルが美しい。鳥羽は観光地だ。
車で訪れる鳥羽と電車で訪れる鳥羽は違う。車ならば、車を止められる場所にしか立たない。駐車場に車を置いて、店に入ったり展望台から眺めたりしても、すぐに車に戻ってしまう。電車ならば、こんなふうにぶらぶら歩いて、海や空や島や鳥を見るために立ち止まる。
食堂に入り刺身定食を食べた。観光レストランではなく地元の人相手の食堂を見つけられたことがうれしい。海のそばで食べる魚は新鮮だ。
そして鳥羽の町を散歩。昭和の商店街のようなどこか懐かしい町並みを行って、店をのぞいたり神社の階段で銀杏を拾ったり。
電車に乗れば旅となる。日常から脱することができる。  (舞)